パーキンソン病ガイドライン2018 治療総論
今回は、治療についてです。
ガイドラインでも治療についてまとまっています。
まずはパーキソニズムを悪化させる薬について
下記の薬剤をパーキンソン病に悪化する場合は注意が必要です。
悪性症候群についても留意が必要です。
抗パーキンソン病薬を内服している場合は中断しないことが重要です。
特に抗精神病薬を投与する場合は注意しましょう。
疑えば十分な輸液、L-DOPAの投与を考慮します
そして、最も重要なことは手術や全身状態の悪化などがある場合にL-DOPAを中断しないということになります。
L-DOPA内服100㎎に対してL-DOPA点滴を50-100㎎と記載があります。
最もシンプルに考えればL-DOPA 100㎎1錠=ドパストン点滴50㎎1Aと覚えて、それに相当するドパストンを投与することが重要になります。
なおL-DOPAの量が少ない場合は、ドーパミンアゴニストの塗布剤や皮下注製剤への変更も考慮しても良いと記載があります。
確かにL-DOPAの点滴がハードルが高い場合には有効ですが、ドーパミンアゴニストは精神症状が出やすいので、非専門医はL-DOPAをまずは使うので良いかと思われます。
もちろん腸管が使えるなら経鼻チューブから同等量のL-DOPA内服を使用しても良いです。
妊婦の場合は基本、L-DOPAを使用するようです。
緩和ケアや終末期に対しても記載があります。
実際問題終末期と、難治性のパーキンソニズムで治療で良くなるかどうかの線引きはかなり難しいので、一度は専門科の意見は聞きたいところですね。
胃瘻などの代替栄養も悩ましいところですが、可能な限り患者本人の意向を尊重しつつ多職種で話すことが重要かと思われます。