あくまで森川の個人的意見であり、所属団体を代表していません。
ご容赦ください。
●追記 内科専門医か総合診療専門医か若い先生に聞かれたら?
僕はシンプルに以下のように答えています。
総合的に診療することを専門にしたいのなら、総合診療専門医を目指すべきである。
診療所をメインにするなら、新家庭医療専門医で、病院をメインにするなら病院総合診療専門医を、総合診療専門医の2階立てとして目指すことになる。
将来、内科の臓器別専門医に行くか、総合内科/病院総合診療に行くか迷っているなら内科専門医を目指すべきである。
内科専門医から病院総合診療専門医に進むことも可能である。
総合診療専門医から内科臓器別専門医に進むというコースは回り道でしかないため、内科専門医と総合診療専門医のダブルボードは勧めない。
ただ、例外として総合診療専門医を取得して病院総合医としてキャリアを歩む先生が、内科の専攻医の指導も考えているなら総合診療専門医→内科専門医というダブルボードはあり。
なお、総合診療専門医は診療所や在宅の研修が必須であることが、内科専門医にはない大きな特徴である。
内科専門医は基本的には急性期病院での研修しかすることはできない。
一方で、総合診療専門医のみでは内科を深めることは難しいかもしれない。
●何となく広く内科的なことをやれたらいいかな、やっているうちにまた好きな分野が出てきたらそれに進めばいいかな、くらいにフワッと考えている研修医→内科専門医を勧めます。
●内科専門研修をしたうえで、総合的なことを専門にしたいのならば内科専門医→病院総合診療専門医というコースに進めばよいかと。
●総合診療専門医を勧めるのは、総合的な診療をすることは決めているパターンや、あるいは僻地医療や診療所で勤務することが決まっている場合。
親が開業医で、将来は内科のクリニックを継ぐことが確定というパターンも総合診療専門医を勧めます。
質の高い診療所での診療は、急性期病院で専門内科をやっていれば自然にいつのまにかできるようになるものではないので。