コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

日本リハビリテーション学会 6月30日記録 ロコモティブシンドローム

本日は、おとなしく講演を聞いていました。 ロコモティブシンドロームについて、一通り知識の整理をしました。 ロコモティブシンドローム定義:以下より引用 https://www.joa.or.jp/public/locomo/index.html 日本整形外科学会では、運動器の障害による移動…

日本リハビリテーション学会 6月29日記録②

若手シンポジウムが終わった後は、亀田総合病院の桂井先生と相田先生のご案内でリハ学会プチツアーを開催しました! リハビリ学会は、装具やリハビリ用の器材などの出展が、すさまじく圧倒されました。 はじめてみる機械がたくさんあり、童心に戻ったようで…

日本リハビリテーション学会 6月29日記録①

日本リハビリテーション学会に参加してきました! 朝は、若手企画に招聘していただきました。 私は、回復期病棟での発熱のミカタについて講演。内容は以下を参考に 若手リハビリ医に捧げる 回復期病棟の発熱のミカタ - コミュニティホスピタリスト@東京城東…

若手リハビリ医に捧げる 回復期病棟の発熱のミカタ

日本リハビリテーション学術大会でお話しさせていただきました。 管理人の独断と偏見も混じっていますので、ご容赦ください *補足 肝胆道系感染症 jyoutoubyouinsougounaika.hatenablog.com

これが総合診療流!患者中心のリハビリテーション 感想

福岡で開催されている日本リハビリテーション学会 学術大会に参加します! 飛行機のなかで、総論を中心に改めて読んでみましたが、やはり名著ですね。 ICFのフレームワークは、BPSやPCCMなどの家庭医療学やCGAとも親和性があるなと改めて実感。…

メタアナリシス レクチャー

今日は、メタアナリシスのレクチャーでした。 管理人の独断と偏見でまとめると。。 ・RCTと同様にPICOが大切 ・まずは研究を網羅的に集めて、そこから絞っていく。 ・研究を集める際には、MEDLINEとEMBASE使っているか? ・結果を見るときには、異質…

本橋Dr 腹部CT レクチャー

CT値 HU -1000(空気) 〜 0(水) 〜 +1000(金属) 各組織(血液、脂肪、骨、各種実質臓器)がだいたいどのぐらいの値か、一度はチェックしておく。 腹部CTは臓器の数が多いので、見落としがないようにするには自分の「ルーチン」を決めて、順番に各臓器を…

Atypical-HUSに対するエクリズマブの効果

Terminal complement inhibitor eculizumab in atypical hemolytic-uremic syndrome. - PubMed - NCBI P Trial1 :,血小板数低値で,腎不全を有する患者Trial2: 腎不全はあるが、血漿交換や血漿輸血を受けている期間の少なくとも 8 週間は血小板数は 25%を超…

Case 19-2018: A 15-Year-Old Girl with Acute Kidney Injury

15歳女性 8日前から腹痛と血性下痢 1時間ごとに、腸蠕動がおこり、眠れなかった 5日前に嘔吐も認めた 翌日に、プライマリケア医を受診したときは、倦怠感をみとめ、下痢、腹痛、蠕動痛が持続していた。 そこで便培養が提出され、アセトアミノフェンとロペミ…

宇井先生 緩和ケアレクチャー 2018年6月22日

終末期ケアを総合診療医も担えることが重要。 予後予測モデルが大切。 疾患による、経過の予測が重要 医学書院/週刊医学界新聞(第3047号 2013年10月14日) 緩和ケアと積極的治療を分断しない。 最近は、緩和ケアと積極的治療をシームレスに行うことが大切。 …

地中海食は心血管疾患の1次予防に有用である

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1800389 P 心血管リスクが高いが、心血管疾患の既往歴がない患者(55-80歳) 糖尿病 or 以下のうち少なくとも3つ以上のリスク(タバコ、LDL高値、HDL低値、肥満、冠動脈疾患の家族歴) I地中海食(オリーブ…

ブドウ球菌による椎間関節炎

FBで目に入って、勉強になったのでシェアします。 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/jgf2.181 66歳男性の急性発症の頸部痛。 髄液は問題なし。 CTでは右頸部リンパ節腫脹あり。 その後、血液培養でMSSAが。 C3-C4関節周囲にM…

剣状突起痛について

原因不明の胸痛が2年前よりある高齢女性。 触診では、痛みの最強点は明らかに剣状突起に一致。 亀背が進み、前傾姿勢が進行するにつれて、痛みが悪化している模様。 剣状突起痛を強く疑った。 ケースレポート Xiphoid syndrome: an uncommon occupational di…

Case 18-2018: A 45-Year-Old Woman with Hypertension, Fatigue, and Altered Mental Status

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMcpc1802825 45歳女性、呼吸苦、意識変容、倦怠感で来院 もともと、血圧が高めで、少し心臓の壁も肥厚気味でリシノプリルを開始されていた。 4週間前から下腿浮腫、腹部膨満、呼吸苦が出現 体重が4.5㎏減少し、た…

Psychopathological Hand Disorders

若年男性の両手のしびれと脱力感 解剖学的には説明が困難であり、精神的な要素が考えられた。 Streamlined classification of psychopathological hand disorders: A literature review. - PubMed - NCBI Psychopathological Hand Disorders以下の4つのカテ…

食後低血圧について

高齢男性。 食後15分で、失神。 座位になった状態で救急要請。 救急隊接触時は、意識は元に戻ったが、脈拍触知できず、HR40台と徐脈。 その後、仰臥位で自然に血圧は元に戻った。 以前にも、同様のエピソードで搬送された。 心電図や採血は問題なく、経過…

Clinical problem solving A Shocking Turn of Events

38歳の女性が、息切れ、咳、動悸、断続的な非労作性胸部圧迫感で医師を受診した。めまい、頭痛、失神、発熱、悪寒、発汗はなかった。 甲状腺機能低下症およびアレルギー性鼻炎の既往歴があり、レボチロキシンおよびセチリジンを服用していた。アレルギーなし…

早期胃癌、異型度腺腫に対するピロリ除菌の効果 RCT

Helicobacter pylori Therapy for the Prevention of Metachronous Gastric Cancer N Engl J Med 2018;378:1085-95. https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1708423 背景 WHOは1994年にHelicobacter pyloriを胃癌に対するGroup 1の癌誘発因子であると…

画像カンファ 2018年6月11日

〇画像カンファ 野球で硬球が胸に当たって来院した若年者 Xpでは、左C-Pangleがdull 介達痛は認めない。 診断は?? 胸に水が溜まっていることと病歴から外傷性血胸が疑わしい。 肺挫傷を疑うような浸潤影も骨折も気胸もみとまず経過観察。 C-P angleの…

Dr 須田 リハビリWS

今日は、JPCAのリハコラボチームで一緒にやってきた戦友の、カリスマリハビリ医のDr須田が来てくれました! 〇レクチャー リハビリは活動医学で、生活に視点が向いている。 内科的な治療で終了ではなく、どのように家に帰すのかという視点が大切 臓器…

定期的に末梢カテーテル交換を必ずしもする必要はない??

Routine versus clinically indicated replacement of peripheral intravenous catheters: a randomised controlled equivalence trial. - PubMed - NCBI Routine versus clinically indicated replacement of peripheral intravenous catheters:a randomize…

ガイドラインから読み解く胆嚢炎と胆管炎

朝の画像カンファで胆嚢炎と胆管炎の違いになりました。 誤解を承知で、極論を言えば。。 胆管炎は採血+肝叩打痛で診断し、消化器内科にコンサルトする。 胆嚢炎は画像+Murphy徴候で診断し、消化器外科にコンサルトする。 という違いを原則として覚えておく…

Case 17-2018: A 40-Year-Old Woman with Leg Swelling and Abdominal Distention and Pain

40歳の女性が進行性の下腿浮腫と腹部膨満で受診10か月前までは問題なかったが、それ以降に足の腫脹と疼痛が出現した。最初は夕方にしか症状はなかったが、そのうち一日中症状が出現した。下腿浮腫の範囲も徐々に拡大した。5か月前から痛みが側腹部や腰部に…

軽症~中等症の喘息に対するシムビコートの頓用について

P 12歳以上の喘息患者 試験の少なくとも6か月以内にGINAに従い臨床的に喘息と判断され、GINAのステップ2の治療が必要と判断された患者 具体的にはSABAでコントロールが出来ない場合や、ICS orロイコトリエン受容体で比較的安定している患者 I シムビコー…