コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

軽症~中等症の喘息に対するシムビコートの頓用について

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P 

12歳以上の喘息患者

試験の少なくとも6か月以内にGINAに従い臨床的に喘息と判断され、GINAのステップ2の治療が必要と判断された患者

具体的にはSABAでコントロールが出来ない場合や、ICS orロイコトリエン受容体で比較的安定している患者

I  シムビコートを必要時に屯用で使用 

C  SABAを必要時に使用

  パルミコートの定期吸入+SABAを必要時に使用

*なおコントロールが不良になればオープンラベルでシムビコートを使用

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O 喘息のコントロール(自覚症状、電子日記で評価)

  喘息の急性増悪

   Asthma Control Questionnaire–5 (ACQ-5) scores,

  呼吸機能

  QOL(according to the Asthma Quality of Life Questionnaire [AQLQ] score)

 

 ダブルブラインドのRCT 人数は90%の検出力で計算

 

ランダムに割り付けた結果、3郡はほぼ同等

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〇結果

ICSでコントロールしたほうが自覚症状は良好

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急性増悪に関しては、シムビコートを頓用とパルミコートの維持療法に差はない。

しかしSABAの頓服では明らかに急性増悪が増加

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急性増悪に関してのサマリー

重症な急性増悪も含めてICSの維持療法とシムビコートの屯用は大きな差はない

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副作用に関しては急性増悪以外は3郡で変わりなし。

 

〇感想

SABA頓服でコントロールできない場合には当然ICSの維持療法を行うべきだが、本人のコンプライアンスの問題で難しい場合は、シムビコートの屯用というのは、選択肢に入るかもしれない。

とはいえ、ICSの維持療法に比べて自覚症状の改善は劣る。

また長期的なアウトカムに関しては不明であり、リモデリングを防ぐという意味でも基本的にはガイドライン通りにICS維持療法を行うという方針は変わらないと思われる。