Atypical-HUSに対するエクリズマブの効果
Terminal complement inhibitor eculizumab in atypical hemolytic-uremic syndrome. - PubMed - NCBI
P
Trial1 :,血小板数低値で,腎不全を有する患者
Trial2: 腎不全はあるが、血漿交換や血漿輸血を受けている期間の少なくとも 8 週間は血小板数は 25%を超える低下が認められなかった患者
●除外基準
血漿中ADAMTS13活性5%以下、志賀毒素産生大腸菌感染、以前のエクリズマブ曝露
I エクリズマブ投与
エクリズマブは、週に900mgの用量で4週間、1週間後に1200mgの用量で、そして2週間ごとに1200mgの維持用量で静脈内投与した。
C 特になし
O
trial1 TMAの抑制(血小板の変化)
traial2 TMA関連イベントが認められない状態(血小板数の 25%を超える低下が認められず,血漿交換や血漿輸注が行われず,透析も必要としない)
試験のデザイン
全員が髄膜炎菌ワクチンを受けるか、ワクチンを受けるまでは髄膜炎菌の予防投与を行っていた。
ベースライン
〇結果
Trial1 :
ベースラインから 26 週目にかけての血小板数の増加は平均 73×109/L (P<0.001)
ベースラインから64週目にかけての血小板数の増加は平均 91×109/L (P<0.001)
Trial2:
26週の時点で、80%でTMA関連イベントが認められなかった.
62週の時点で、85%でTMA関連イベントが認められなかった.
腎機能もエクリズマブ使用中は明らかに、改善した
さらに、Trial1で透析している5人中4人が透析を離脱した
髄膜炎菌感染は発生しなかった
Trial2では重篤な合併症ととしてインフルエンザ、腹膜炎、静脈の硬化を認めた
〇感想
RCTではなく、数は足りないが、特殊な疾患であるので仕方ないと思われる。
しかし、それであっても明らかに効果はありそうな印象。
これ以上の大規模な試験も難しいと思われ、Atypical-HUSであれば、エクリズマブを使うことは十分考慮しても良いと思われる。
重篤な副作用も稀に認めるが、透析の離脱も可能でありメリットは大きそう。