https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1904143]
P 20歳以上の心房細動を合併した安定冠動脈疾患
冠動脈疾患の詳細は以下
⇒PCIやCABGをしていてこれ以上血行再建を必要としない患者。ステントが入っている患者も入っている。
●除外基準
ステント血栓、コントロール不良の高血圧、activeな悪性腫瘍は除外
I リバロキサバン単剤(腎機能で調整)
C リバロキサバン+抗血小板薬(アスピリン or P2Y 阻害薬)
O 脳卒中、全身塞栓症、心筋梗塞、血行再建を必要とする不安定狭心症、または何らかの原因による死亡。
日本の多施設の大規模RCT
Open labelであり現場では割付は分かっているが、解析者は割付を知らない
1:1にランダム化されベースラインは同等
ITT解析を行っている
サンプルサイズは足りている(非劣性で計算している)
●結果
少なくともリバロキサバン単剤であっても2剤併用療法と比べてアウトカムが悪くなることはない。
統計学的に有意に非劣性と言える。
Double blindではないので不安定狭心症による血行再建術は医師の主観が入る可能性があるが、あまり違いはない。
他は医師の主観が入りようがないhard outcome
出血は、明らかに2剤併用療法郡で多い結果
●まとめ
安定した心房細動合併冠動脈疾患はDOAC単剤投与でも問題なさそう。抗血小板療法の併用はむしろ出血などのアウトカムが増えるばかりではなく、死亡率も増える傾向があるかもしれない。
なお日本の下記のガイドラインでも以下のように心房細動合併したPCI症例のアルゴリズムが規定されている。
少なくともPCI後、1年経過すれば、DOAC単剤が望ましい。