CPPD陶山Dr
CPPDの歴史
・1960年に痛風患者の関節液からMSUを発見
・1960年代のlancetのstudy。人と犬の関節液にMSU関節液を注射⇒失神しそうになり代替前面に発赤・腫脹。
CPPDの分類
関節炎なし
関節炎あり⇒Acute Chronic
①無症候性CPPD
②OAに合併したCPPd
③慢性経過でRA様のCPPD
④偽痛風
〇CPPDを極論で語ると
レントゲンにうつった石灰化
炎症があるOA
・以下はプライマリケアセッティングで重要
原因不明の発熱
蜂窩織炎に見える
骨折みたいに腫れていたい
関節エコーが重要!
診断のゴールドスタンダードは関節液の偏光顕微鏡⇒LR7
一方超音波のLRは24?? 典型的なエコー所見は文献上は関節液の検鏡以上
レントゲンは、恥骨結合、両膝、両手首の5点スクリーニング!
〇CPPの沈着の場所は?
Crowned dens syndromeは軸椎の周りの靭帯に結晶が沈着!
⇒関節だけじゃくて腱にも沈着する。
〇カルシウム結晶が沈着する疾患
CPPDの5大原因
5H Hyperparathyroidism、Hypomagnesium、Hemachromatosis、Hypothyroidism、Hypophosphatemia
原発性高シュウ酸症 Ca oxalate
⇒全身性の異所性石灰化
BCP(ハイドロキシアパタイト沈着症)
⇒軟部組織に沈着しやすい 肩関節の石灰化⇒ミルウォーキーショルダー⇒偏光顕微鏡では見えない
他に関節注射されたステロイドも結晶を作る
〇用語の使い分けは??
リン酸カルシウム
Ca+ 二リン酸イオン⇒この結晶が沈着するとCPPD
Ca+ リン酸イオン+OHでヒドロキシアパタイト これの前駆体がリン酸第8カルシウム、リン酸第3カルシウム
丸っこいのはハイドロキシアパタイトBCP
BCPは軟部組織に親和性がある。
Ca沈着は関節だけではない。
・滑膜骨軟骨腫症⇒治療は滑膜を全部取る
〇偽痛風は不明熱?
CRPや熱も著明に上昇!
それでもレントゲンで映らないことも⇒CTが役に立つかも
横靭帯の沈着⇒FUOというCPPDがある。
高齢者の不明熱
ストレス±脱水はCPPDの活動性を高める
・骨折±手術によるストレス侵襲
・肺炎などの感染症によるストレス
整形、脳外、循環器内科などの不明熱はCPPDの急性期による可能性?
〇CPPDの機序
ATPを作る過程で、ピロリン酸が出来る。
細胞外にあるATPがめっちゃ大切。
ATPは細胞内と細胞外を行き来している。
家族性のCPPDでは、ATP輸送に関するANKHという膜蛋白で行われる
ANKHはプロベシドが拮抗する。
様々な調節因子が細胞外の無機ピロリン酸濃度を調整。
結晶がなぜ炎症を起こすか??
結晶自体がインフラマソームを活性化⇒IL1を活性化⇒炎症細胞を活性化
still病と同じような機序
インフラマソームが活性化するときに微小管が必要⇒なのでコルヒチンが重要!!
ビスホスホネートとハイドロキシアパタイト
治療
関節内ステロイド、NSAIDS、コルヒチン。
ただし関節内ステロイドは慣れた医師がすべき。
Mgの IV 内服も効果があるかもしれない(どうしようもない痛みで、低Mgが合併しているときの奥の手)