心身症の本が発売されます。
心療内科の酒井先生と大武先生と一緒に書いた本で総合診療の視点と心療内科の視点が両方まなぶことができます。
以前に公開したスライドは以下
jyoutoubyouinsougounaika.hatenablog.com
そこから抜粋します。
心身症を診る上では、心療内科も総合診療医もBPSモデルを重視するということはほぼ、同様です。
BPSモデルを有効利用する際には、上記のレバレッジポイントを見つけることが重要です。
比較的介入しやすいという意味では社会的な介入(職場の配置転換、介護保険の申請、生活保護の申請)などがレバレッジポイントになりやすいですが、その他にも他の様々な要因に影響をあたえているポイントが同様にレバレッジポイントとなります。
心身症とMUSの違いは以上のようになります。心身症は病態なので、糖尿病も心理社会的問題が悪化要因となっていれば以下のように記載します。
糖尿病(心身症)
総合診療医が心身症を考えるときにはBPSモデルを基盤に、認知と行動というフレームワークを加えるというイメージです。
なお、BPSモデルを基盤にするという考え方は、緩和ケア、老年医学、リハビリを総合診療医が診療する際にも有用です。
→認知面を変えることは意外に難しいので、まずは行動にアプローチするということが実際にもやりやすいです。
例えば、コロナで不安が強くなっているのならば、コロナに関連したテレビは絶対にやめようと指導するなど、です。
また上記のような病態仮設をBPS+認知・行動というフレームワークを意識しながら患者さんと共有することで、患者さんが自分自身で良い方向に持っていこうという姿勢を手助けすることが可能になります。