吃逆のマネージメント
吃逆のマネージメントのレビューを読んでみました。
アプローチの概要は以下の通り。
基本的には、原因を考えることが大切。
現疾患の治療が優先される。
頭蓋内の悪性腫瘍があればそれを治療。
薬剤の副作用であれば、薬剤を中止。など
しかし、原因不明の特発性であれば下記のようにマネージメントする
まずは非薬物療法を試す。
・息を止める
・何度も水を飲む
・水を逆さにして飲む
・山盛りのピーナッツバターを食べる
・レモンを噛む
・コショウを吸い込む。
〇CO2を増加
・息止め
・ペーパーバック
〇番外編
・直腸マッサージ(当たり前だけど好中球減少してたら禁忌)
〇吃逆の段階的マネージメント
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/298992
CHLORPROMAZINE (THORAZINE) IN THE TREATMENT OF INTRACTABLE HICCUPS
なお、クロルプロマジンは1955年にすでにJAMAで有用性が報告されている。
50人に使用して、失敗したのは4人だけだったと。
とはいえ、低血圧、 尿閉、緑内障、およびせん妄などの副作用があるためファーストラ
インでは使うべきではない。
〇ガバペンも吃逆に有用。
入院患者37人中31人(83.8%)および在宅患者6人中4人(66.7%)に、しゃっくりの完全寛解を認めたという報告。
〇バクロフェン
バクロフェンはケースシリーズで有用性が示されている。
せん妄、失調などを認めることがあるので注意。
腎機能障害があると、特にせん妄のリスクが高くなるので注意。
〇PPI
特に逆流性食道炎がある例で有用
〇多剤併用について
バクロフェン+ガバペン+PPIなどの多剤併用も行われ、時に有用かもしれない。
ただし、薬剤副作用も多くなるので注意。
ちなみに、日本なら漢方薬も考えるところですよね。。
〇柿蔕湯
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed/69/2/69_161/_article/-char/ja/
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjphcs2001/27/1/27_1_29/_article/-char/ja/
〇半夏厚朴湯(脳出血後)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed/67/2/67_150/_article/-char/ja/
〇芍薬甘草湯
クロルプロマジンとかバクロフェンとか使う前に試してみたい気はします。