コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

ハワイ研修9日目

本日は言語の壁について思うことが多かったです。

 

1.TAVIを受ける予定の高齢者

体はボロボロだけど、TAVIを受けて沖縄に行きたいと。

TAVIの説明は受けたけど英語でまくしたてるように言われたからわからなかったと。

→小林先生が動画を見ながら日本語で説明したところ、非常に感謝された。

 

2.お金はあるが認知機能が自身がなくなり英語がわかりにくくなってきた高齢者

日本に変えると子どもたちと会えなくなるけど、ナーシングホームは高いし日本語が通じないしどうしよう。。

米国のナーシングホームは月に12000$かかると。。→日本円だと月に185万円。。

それなら、日本に帰って有料老人ホームに入るほうがよいのではという感想

ちなみに月に100万円支払えるなら、超高級有料老人ホームも可能なレベル。。

 

3.保険について

日本からの旅行者 とあるウイルス感染疑い

日本で発症した後に海外に行く場合は、海外の旅行者保険が降りない

なので、受診した場合はすべて自費にになる。。。

意外な盲点でした。

 

というか、米国のナーシングホームは昨日も思いましたが高すぎますね。。

日本の介護がいかに恵まれているかが実感できます。

介護保険を使えば、老健とかだと月に20万円もいらないくらいですし。。

桁が違う。

さらに在宅医療も月に1万2千円で1割負担なら可能ですが、米国のhome health careは月に80万円くらいかかります。

もちろんメディケアが保証すれば、別ですが。。

 

そういえば、メディケアやメディケイドに関しても、オバマケアで大幅に拡充されました。

ただし、以下は日本人で米国に住んで大工をしている方で、限界ギリギリの生活をしているようです。この動画を見ると。。

www.youtube.com

 

税金が安くなるというトランプ政策によって、メディケア、メディケイドも削減されてしまうようですね。。保険を失う人が、約1180万円いると。。

メディケイドを使用することへの差別というのもリアル。。

大工の組合の保険も、年に規定の時間を働かないと保険が取り上げられると。。

知り合いも規定の時間を働かなかったから保険がなくなったと。。

当然ですが、保険がなくなれば、どんだけ死にそうになってもお金が払えないので病院には行けないわけです。。

 

アナフィラキシーであっても救急車を呼ぶのにお金がかかるので、救急車を呼べなかったというのも、リアル過ぎます。。。

 

以下、youtubeの概要です。

 

日本も格差社会と言われていますが、米国に比べれば皆保険および、生活保護もありますし、よほど弱者への対応という意味でははるかに恵まれていますね。。

ただ、今の日本の経済状況だとこれを維持することも難しいかもしれませんが。。

 

 

 

 

概要

ニューヨーク在住でフードデリバリーで生計を立てる日本人男性が、アメリカの新しい政策が自身の生活に与える影響と、アメリカの医療制度について語った内容です。特に、トランプ政権下で成立した減税と社会保障削減の法案について、自身の経験を交えながら解説しています。


 

新しい政策の要点と投稿者への影響

主な政策内容:

  • 減税の恒久化: 2017年にトランプ大統領が実施した減税が恒久的に延長されました。

  • チップ・残業代の非課税: フードデリバリーで働く投稿者にとって、これまで約20%課税されていたチップが非課税になることは大きなメリットです。

  • 児童税額控除の増額: 子供一人当たりの税額控除が2000ドルから2200ドルに増え、家計の助けになります。

  • 国防・国境警備費の増額: 国防や国境の壁の建設に多額の予算が充てられます。

財源と懸念点:
これらの政策の財源は、主に2つの方法で賄われます。

  1. 国債の増発: 今後10年間で国の借金が約3兆4000億ドル増加すると見込まれています。

  2. 社会保障費の削減:

    • メディケイド(低所得者向け医療保険): 予算が約1兆ドル削減され、約1180万人が保険を失う可能性があります。所得審査や就労義務が厳格化されます。

    • スナップ(食料支援): 子供のいない成人に対し、月80時間の労働が義務化され、数百万人規模で支援を受けられなくなる可能性があります。

投稿者の意見と葛藤

投稿者は、チップ非課税などの恩恵を受ける一方で、複雑な心境を吐露しています。過去に自身もメディケイドを利用していた経験から、この制度が低所得者にとって命綱であると強調。今回の改革が「弱者を切り捨て、富裕層を優遇する」ものだと感じ、モヤモヤしていると述べています。

また、国民皆保険制度が充実している日本などを羨む一方で、「働かない人のために税金を払いたくない」という納税者の気持ちにも理解を示し、国民全員が納得する政策の難しさについて言及しています。

蜂アレルギーとアメリカの医療事情

文章の最後では、投稿者自身の体験が語られます。
重度の蜂アレルギーを持つ彼は、蜂に刺されてアナフィラキシーショックを起こしかけます。高額な救急車(約20万円)を呼ぶことをためらい、家族の助けで病院に行きました。

治療費は保険を使っても1万6000円かかり、もし保険がなければ1500ドル(約22万5000円)だったと明かしています。このエピソードは、アメリカの医療費の高さと、保険制度がいかに重要であるかを具体的に示しています。

 

 

 

追伸

専門医へのアクセスについて

 

日本は良くも悪くも、専門医のアクセスが良すぎるなと思いました。

逆に米国ではプライマリ・ケアのかかりつけ医がまずは診療しないといけないこと、専門医へコンサルとしても時間がかかるという状況です。

僕は自分で陥入爪の治療はしたことがないのですが、今回は、小林先生がご自身でされていました。

プライマリ・ケアの重要性と同時に、専門医へのフリーアクセスも医療の非効率化の原因かもしれないなと。。

 

あとは、ハワイは当然ですが、日系人の先生もめっちゃ多いですね。

uechi先生、okamoto先生など。。日本人の名字の患者さんも多いです。

小林先生いわく、ハワイは日系人同士の連帯感が強いと。

ただ、サンフランシスコとかの東海岸にいったら、次はアジア人同士で連携が強まるとのことでした。

なんだか、不思議ですね。。