コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

増井先生 神経救急 レクチャー 2020年6月20日

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本日は、御高名な救急医である増井 伸高に、Zoomで神経救急のレクチャーをしていただきました!

 

神経診察⇒梗塞部位⇒血管と推定することが極めて重要ということを学びました。
 
脳梗塞では、皮質、放線冠、内包後脚、脳幹内側を抑えます。
 
症状の推定にはホムンクルスを意識します。
 
ペンフィールドとホムンクルスの謎|ニューロン脳神経外科|note
 
 
MCA,ACAの血管の構造と支配も覚えておきます。
山の勉強会(ETRT・15YM)

 

 
 
脳血管ではMCAが重要

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MCAではM1が重要 M1は血管内治療の適応(内頚動脈も)
 
MRA⇒DWI⇒FLAIRの順番で異常が出現する。
超急性期はDWIで所見が出ていないけど、MRAで途絶していることもある。
 
 
4.5時間以内じゃなくても、wake up strokeの症例で、DWI/FLAIRミスマッチ(DIW陽性、FLAIR陰性)があればT-PAの適応になる

 

t-PAを使用しても6時間以内なら血管内治療の適応
t-PAを使用しなくても24時間以内なら血管内治療の適応
 
 
プレゼンのポイント
①t-PA適応かどうか
②t-PAの適応である根拠、血管内治療の適応か(発症後の時間、部位、DWI/FLAIRミスマッチ)
 
 
〇痺れの考え方
末梢性⇒1か所の痺れ+圧迫エピソード
中枢性⇒2か所の痺れ+突然発症
 
 
〇いつ脳卒中チームを呼ぶのか?
自分でt-PA投与できる⇒画像確認後
自分でt-PA投与できない⇒来院後にコール
 
〇CTとMRIはどっちが先が良い?
・CTファースト 
長所  出血と梗塞の判断の間違いない
短所  t-PA
 
MRIで出血が評価できる人がいればMRIファースト

 

 

など、たくさんの学びがありました!

増井先生、ありがとうございました。

 

もっと詳しく知りたい方は、以下の書籍を是非!

動画も連動しています。

https://www.jmedj.co.jp/book/search/detail.php?id=1908