コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

COVID-19のPCRテストの解釈 ベイズの定理について

https://link.springer.com/epdf/10.1007/s11606-020-05918-8?sharing_token=ASkByNgqmUIUJlgFcgkcdPe4RwlQNchNByi7wbcMAY5jUiIkPTL_IJBQ4aIwn2VsSDTomKS0ZenxHsT6oFNthqLN7MhjELOtW4M6q8GY8tlLXn6OXdeaZ-xy0HuD4npfaoTdzysMajpwWWYQ3CeFqh4t1hfCQkrcjkxgVHfXiC8%3D

 

〇JGIMより

COVID-19の事前確率を高い場合(70% or 90%)と事前確率が低い場合(5%or 10%)でそれぞれreal time PCRの感度を70% ,90%で見積もった時のベイズの定理の表

特異度は基本的には100%に近い状態で計算

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今更ですが、事前確率が高い場合にはPCRが陰性であっても全く否定が出来ないですね。。

事前確率が10%程度と見積もったとしても1-3%の偽陰性が存在する。。

事前確率が5%であってもPCRの感度が70%程度なら1.6%が偽陰性となる。さらに2.6%の偽陽性も起こりうる。。

今更ですが、大切な数字ですね。

疑わしければPCRを繰り返すことも必要ですが、事前確率の見積もりが何より重要ということが分かります。