坂本先生 カンファレンス 2018年8月3日
*一部抜粋します
ERの腹痛では、コモンから考える。
虫垂炎と異所性妊娠を常に考える。
虫垂炎は心窩部痛から始まる。
胃腸炎は嘔吐、腹痛、下痢の3徴が出現する。
感冒というには、咳嗽、咽頭痛、鼻汁の3徴がそろっていないといけないのと同じ。
胃腸炎というには嘔吐⇒腹痛⇒下痢の順番で出現する。それに合わない場合は、胃腸炎と言ってはいけない。
高齢者で嘔吐だけで来る場合は?? ⇒心筋梗塞や小脳梗塞もありうる。
高齢者、糖尿病、精神疾患、ステロイド内服などがあると患者背景
分からない場合は、ホウレンソウを徹底。
患者さんのことを考えれば、相談する。
相談しやすい環境を作る。
相談しづらい上級医にならないように。
74歳女性が、胸痛が増悪して来院。検査は全て陰性。
⇒実は帯状疱疹。 コモンな病気はERでも、しっかり診断をつけることが大切。
Quick SOFAは敗血症に関わらず、重症疾患のスクリーニングに有用
意識障害と感冒症状では、常に髄膜炎を考えて、ルンバールを躊躇しない。
壊死性筋膜炎と蜂窩織炎の鑑別は①バイタルサイン ②痛み
壊死性筋膜炎を疑えば、試験切開を躊躇しない
。
高齢者の呼吸不全⇒①心不全 ②肺炎 ③COPD急性増悪 ④肺塞栓
肺塞栓の診断は難しい。。造影CTの敷居は高いが。。
肺塞栓を強く疑うなら、造影CTをしたほうが良い。
肺塞栓の可能性が低いと思うときにのみ、D-dimerを使う。
なんとなく、D-dimerを出すべきではない。
心電図で最も高い所見は洞性頻脈
造影剤自体を過度に恐れない。造影剤以外の脱水や薬剤などの要素が大きい。
造影剤腎症を予防するために生食で腎前性の要素を除外。
基本的にERでは必要ならば造影CT。 ただし、造影剤のアナフィラキシーのリスクはあるので、単純CTやエコーで検査前所見を高める。
肺塞栓を疑うなら下肢の身体所見や下肢エコーを行い検査前確率を高める努力を。
外傷では背景に失神がないかを確認する。
病歴聴取が大切。
心原性失神の所見を見逃さない。
鑑別疾患を想定して、病歴や身体所見を行う。
心原性失神を見逃したら4人に1人はCPA? 見逃してはいけない。
心原性失神の除外で、ひとまず心電図をとればよいというわけではない。
病歴や身体所見が大切で、心原性失神の検査前確率の見極めが大切。
失神から痙攣にいたる。
神経調節性失神であってもすぐに横にせず脳血流が低下すれば痙攣にいたる。
失神して痙攣した場合に、セルシンではなく、失神の原因検索と対応を。
悪性腫瘍、誤嚥性肺炎など疾患ごとにどのように亡くなっていくかという過程を、こまめに説明することが大切。
後医は名医。前医を否定しない。