LACNESレビュー
ACNESは腹痛の原因として有名。
しかし、側胸部でもACNESのような神経圧迫を示唆する病態をたまに経験する。
そのレビューを紹介してもらいました。
肋間神経の解剖図
前枝の絞扼は腹痛の原因となる(ACNES)
今回は側枝の絞扼による側腹部痛としてLACNESがある。
LACNESのクライテリア
1)A> 3ヶ月の局所の側腹部痛
2)中腋窩線付近の局所に最大の圧痛点がある(下記Fig2参照)
3)圧痛点付近の、知覚過敏や知覚鈍麻、冷覚の過敏。
4)圧痛店をつまむと、痛みが誘発される
LACNESのベースライン
女性が多く、比較的太っている人が多め。 平均52歳
下記は診断的治療
圧痛店に1%リドカインと40㎎のメチルプレドニゾロンの混合注射を局所注射
⇒局注の効果。83%で50%以上の痛みの減少を認めた
さらに、効果は局注後も持続的に認められた。
●個々の症例の詳細
●神経枝の周りにバンドルがあり、神経を圧迫していた症例
→外科的にバンドルを除去した。
●まとめ
ACNESは有名になったが、側胸部~側腹部痛でACNESのようにピンポイントの圧痛で感覚変化があり、つまむと痛みが出現する場合は、側枝の圧迫であるLACNESを考える。LACNESでは、ACNES同様にキシロカイン±メリルプレドニゾロンの局所注射が有効だが、必要であればオペも検討する。