コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

好酸球性多発血管炎性肉芽腫の治療

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29766394

Treatment of Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis: A Review.

 

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・EGPAは全身性炎症性壊死性血管炎で、複数の病因が関与して、好酸球が重要な役を果たしている。

・EGPAでは病態の重症度に応じた薬物的治療が重要である。

・コルチコステロイドはEGPA治療の主体であるが、再発が頻繁にある。

・免疫抑制薬は予後不良の患者には必要だが、有効性は再発予防および喘息/鼻副鼻腔炎の症状に限定されている。

・メポリズマブ(抗インターロイキン-5)はEGPAに対して最初に承認された生物学的製剤である。

好酸球およびB細胞を標的とした薬剤が評価されている。

 

 

機序

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〇生物学的製剤の使い分け

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⇒ IL-5を介して好酸球をブロックするメポリズマブが効果的。

 

 

 

〇治療

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〇重症度によって治療方針が異なる。

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これらに当てはまらなければまずはステロイド単剤で

これらに1つでも当てはまればステロイド高容量+免疫抑制剤を考慮(上の図の右側のフロー」)