UK Prospective Diabetes Study (UKPDS) Group.: Effect of intensive blood-glucose control with metformin on complications in overweight patients with type 2 diabetes (UKPDS 34). Lancet 1998; 352: 854-865.
A この試験の結果は信頼できるか
①その試験は焦点が明確な課題設定がされているか
P 理想体重の120%を超えた肥満患者で25-65歳の新規発症のDMで、食事療法をしても、空腹時血糖が108mg/dl以上の患者。
I メトホルミンの導入
C ダイエット、 chlorpropamide , glibenclamide ,insulin
O
○prymary endpoint
あらゆるDM関連のエンドポイント、DM関連死、全死亡率
○secondary endpoint
種々の心血管病(AMI, stroke , アンプタ,眼病変)
A②その試験は設定された課題に答えるための研究方法がとられているか?
A③ 患者はそれぞれの治療群にどのように割り付けられたか?
randomに割り付けられている
封筒法を使用
各郡で大きな違いはなさそう
A④研究対象者、現場担当者、研究解析者は目隠しされている?
目隠しはされていない。
A⑤研究にエントリーした研究者が適切に評価されたか?
⇒適切に評価されている intention to treat analysis's をしている。
A⑥研究対象となった介入以外は両方のグループで同じような治療がされていたか?
表を見る限り薬剤に両群で差はない
A⑦その研究のための対象患者数は偶然の影響を小さくとどめるのに十分な数か?
具体的な数の記載無し
B結果は何か?
B⑧ 結果はどのように示されたか?
空腹時血糖やHbA1cはとくに差は無し
体重やややSUやインスリンで重い傾向
血中のインスリンはメトホルミンで低い傾向
プライマリエンドポイント
糖尿病関連エンドポイント、糖尿病関連死、全死亡は優位差をもって、メトホルミン群で改善している。
B⑨その結果はどの程度正確か
信頼区間が示されており、正確か
Cその結果はあなたの現場で役に立つか?
平均体重は85kgとかなりの肥満の患者。
MAXのdoseは2250mgと日本の極量。
そのまま日本の現状に適応してよいかは微妙・・
またstudy デザインも大規模にプラセボと比較しているわけではない。
数が足りていない可能性も?
ただし、それを加味しても明らかにメトホルミン郡で心血管死亡などのhard endpointを抑制してることは間違いない。
これは多少のstudyデザインの問題を考えても問題ないと思われる。
やはりDMの第一選択はメトホルミンでよいだろう。