日本NP学会 第4回学術集会 シンポジウム
先日、日本NP学会 第4回学術集会 シンポジウムでお話をさせていただきました。
まだ診療看護師とはなんぞやというのが実感できない方も多いかと思います。
私たちは2015年の城東病院総合内科の立ち上げからずっと診療看護師(以下NP)と一緒に働いてきました。
NPは当初、研修医のようなものだなと考えていましたが、少しずつ考えが変わってきました。
今の結論は、「看護師としての専門性をベースに医師に準じた全般的な診療能力を身に着けた全く新しい看護師である」
というふうに考えています。
以前、とある勉強会で別のNPさんからは以下のように聞きました。
総合診療医ははケアを専門にしつつキュアをサブスペシャリティにする。
NPはキュアを専門にしつつ、ケアをサブスペシャリティにする。
NPは、研修医に準じた診療能力を現場で獲得することは可能ですが、それはおそらくNPの本質ではありません。
ベースの看護師としてのキュアがあってこそのNPではないかと考えています。
これからの時代に必ず必要とされる看護師さんだと考えています。
シンポジウムに参加して他の施設のNPさんの現状も勉強することが出来ました。
・診療看護師の働き方は多用であり以下の3つに分けられる。
①ホスピタリスト型
②PA型(特に外科系のNP)
③CNS型 退院調整、ポリファーマシーへの介入などがメイン
城東の総合診療科のNPは①と③のハイブリットで、①よりな印象でした。
城東病院の外科と整形外科のNPは確かに②に近い印象でした。
診療科によって働き方が違ってくるのではというのは確かにその通りであり、考えを整理できました。
なお、救急病棟では①のNPがいたほうが、救急部の病棟入院が明らかに在院日数が減るとのことでした。
〇CGAについて
NPは高齢者包括的機能評価(CGA)と非常に親和性が高いことも勉強になりました。
高齢者病棟でCGAにたけたNPさんがいてくれると、すごく心強いですね。
〇在宅医療
NPは当然在宅医療との親和性が極めて高いというのも勉強になりました。
しかし診療報酬の問題でNPの行為が評価されにくいのが現状のようです。
今後の課題としてはNPのエビデンスを創出することが重要ということろが強調されていて、その通りだなと思った次第です。