コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

臨床推論カンファレンス 10月27日

昨日は臨床推論カンファレンスでした!

 Bipolar disorderでラモトリギン内服中。

発熱で来院。

節々の痛みがあるだけで、特にフォーカスなし。

全身状態も悪くなくてバイタルも安定。

ウイルス感染症??

でも、念のため採血したら、好中球が33!!

定義上は発熱性好中球減少症!

おそらくラモトリギン±ウイルス感染

ラモトリギン中止に伴う精神ケアもあるので、某精神科病院に転院することに・・

 

 

 
●FN(好中球減少性発熱)の定義
発熱+好中球<500
 
●FNの原因微生物
5-7日以内 緑膿菌大腸菌ブドウ球菌
腸炎:嫌気性菌
 
●好発部位 :外部と接しているところ
FNの場合は所見がほとんど出ない。所見が激しいなら予後不良
忘れやすいのは目と肛門
A:Anus
I:Indnelling catheter
U:Upper GI
E:Eye
O:Oral
S:Sinus ,skin
 
●治療
まずは、抗緑膿菌治療薬!! 
あとは+α
 
Staphylococcusをカバーすべき状況
・粘膜障害
・皮膚障害
・血培でGPC
・重症例
キノロン内服中
 
嫌気性菌をカバーすべき状況
腸炎・腹腔内感染・直腸
・歯髄感染症
 
 
 
●重症度分類
MASSCCスコア
IDSAのリスク分類

 

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⇒低リスク郡では、外来治療も可