コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

膠原病の匂いのする間質性肺疾患:IPAF 

カンファで話題になりました。

https://kokyurinsho.com/datas/media/10000/md_692.pdf

 

特発性間質性肺炎の中には,膠原病らしい所見をもちながらも確立した診断基準を満たさない「膠原病の匂いのする間質性肺疾患」が存在する。

⇒それらがInterstitial pneumonia with autoimmune features(IPAF)という概念に統一されている。

結合組織病(CTD)関連か、そうでないか。

CTDの中でも分類できるか、分類できないのか、

UIPパターンかNSIPパターンかで従来分類されていたが、統一されたプラットフォームが必要という流れになった

 

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⇒IPAFの予後全体的には良好だがUIPパターンはNSIPパターンより予後不良な傾向あり。

 

なおIPAFの治療に関しても定まったものはない。

まずは特発性間質性肺炎の治療に準ずるが、IPAFの中の一群は、抗線維化薬よりも免疫抑制薬の効果が期待できるかもしれない。