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城東病院総合内科 ブログ

東京城東病院総合内科の非公式ブログです!

Calcium Pyrophosphate Deposition Disease REVIEW

Calcium Pyrophosphate Deposition Disease

REVIEW ARTICLE

Calcium Pyrophosphate Deposition Disease

Ann K. Rosenthal, M.D., and Lawrence M. Ryan, M.D.

N Engl J Med 2016; 374:2575-2584June 30, 2016DOI: 10.1056/NEJMra1511117

 

 

はじめに

・偽痛風≒CPPD disease  は必ずしも成り立たない

・急性のCPPD diseaseに伴う関節炎(偽痛風)は最もコモンで、単関節炎or小関節炎をきたし、化膿性関節炎、痛風と鑑別が必要。

・関節破壊もCPPD diseaseを示唆する所見で特に膝が多い。

痛風は7-10日継続するのと対照的に、偽痛風は数週~数か月継続しうる。

CPPD diseaseにはいくつかの亜系があり、OA、RAのような多関節炎もきたす。

・OAとの違いはフレアーすること、強度の関節のダメージを認めることである。

・通常OAでは侵されない手首、PID関節などが侵されるのはCPPD disease を疑う。

・他にCPPD diseaseは脊椎にも認められる。

・Crowned dens syndromeもCPPD diseaseであり、髄膜炎との鑑別が問題になる。

CPPD diseaseでは慢性的に50%で多関節炎を呈しているが、急性増悪するのは25%のみである。

シャルコー関節炎のような関節破壊も認められ、骨腫瘍と間違われることもある。

・関節炎がなく石灰化のみ認めるケースも、痛風における高尿酸血症と同様に関節炎のリスクであると考えらる。

 

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A:CPP結晶

B:CPPD disease 患者の手 手首とPID関節の腫脹を認める

 

 

カルシウムとピロリン酸が結晶を作り、そこから結晶の沈着および炎症がおこる

 

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疫学

・ヨーロッパでは成人の4-7%で起こると言われている

・調査はレントゲンによって診断によっているが過小評価されている可能性がある。

CPPD disease はunder diagnosis

 

 

リスクファクター

・高齢はリスクファクターであり、84歳以上の44%でXpで石灰化がある。

・最近の外傷もリスクファクター

・膝関節で石灰化は認められることが多い。

・OAとCPPD disease はオーバーラップしていることも多く見分けがつきにくい

CPPD disease では関節破壊がより強い

・手指に骨棘形成することもある

・高リン血症や副甲状腺機能亢進症もリスク

・ヘモクロマトーシス、低Mg、ギッテルマンやバーターもリスク

痛風と偽痛風も合併することもある

・トランスフェリン、鉄、フェリチン、Ca、P、ALP、副甲状腺ホルモンは測定

・ループ利尿薬やビスホスホネートもリスク

・家族性のCPPD diseaseも報告されている

 

診断

・診断のゴールドスタンダードは関節液からの結晶の証明である

・偏光顕微鏡を用いて結晶を見る

参考:http://www1.cncm.ne.jp/~itoyama/cppd01.htmlより引用  CPP結晶とMSU結晶とは伸長の光学性がそれぞれ正・負と異なっているため,偏光顕微鏡に鋭敏色検板を組み合わせることにより両者を鑑別することができる。直交ニコルの状態で鋭敏色検板を光路に入れる。このとき,以下のような結晶の向きと干渉色の関係により,CPP結晶とMSU結晶の鑑別を行う。

CPP結晶

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尿酸結晶

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レントゲン所見

・関節内の石灰化が最も一般的に認めるが、これだけでは確定は出来ない。

・骨棘を認めることもある

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A、B 関節内の石灰化 C 骨棘の増殖  D 膝関節のエコー 関節内に結晶

 

・エコーで軟骨石灰化を関節内に認め、レントゲンより感度が高いとする報告もある

 

 

参考

Joint Bone Spine. 2010 May;77(3):218-21. より

 

正常の関節所見

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関節表面に沿って高エコー領域を認める。⇒痛風

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関節腔内に高エコー領域を認める⇒偽痛風

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半月板に石灰化を認める。

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膝窩嚢胞内に石灰化を認める。

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・CTやMRICPPD diseaseの診断に有用かもしれない

 

 

急性関節炎のマネージメント

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ステロイド関節内注射がfirst line

・コルヒチンも用いられ、1.2mgをローディングとして使用し、その後0.6-1.2mg/dayで使用するレジメンが用いられる。

・NSAIDSが次のステップでNSAIDSが使えないならステロイド全身投与。

・最終手段として抗IL-1β抗体(日本ではクリオピリン関連周期性症候群で保険適応)

 

個人的な感想

ステロイド関節内注射は感染性関節炎のリスクを考えると手を出しにくいが、それ以外は効果も確かにあり副作用も少なくて確かに良い。

・コルヒチンも急性期には使うことはあまりない。

・ただ大抵NSIADSで急性期は乗り切れる印象で、腎機能障害があればロキソニン1錠/日という感じで減量して使用する。

ステロイド全身投与も腎障害・胃腸障害でNSAIDSが使えないなら代替手段としてはあり。

 

 

慢性関節炎のマネージメント

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ステロイド関節内注射が第1選択。確かにそれだけでコントロールできるのなら良いと思うが、やはり感染のリスクは少し怖い。

・コルヒチンが使えるならコルヒチンを使う。個人的な感覚でも再発性の偽痛風の第一選択はコルヒチン。0.6-1.2mg/dayとなっているが、日本なら0.5mg-1mg/dayが無難か。高齢者なら0.5mg/dayでも十分な印象。消化管症状に注意。

・次の選択肢はNSAIDSをPPIを併用して。個人的にはNSAIDSは多関節炎型の激しい偽痛風の際に漸減して比較的長期に使うことはあるが、副作用の観点からいずれは完全にoffにしたい。

・さらに次の選択肢は全身ステロイドの長期投与だがこれは出来れば避けたい。

・MTXも使うことがあるようだが、こちらは効果的とされる報告と効果がないという報告が両方あり少し微妙。というか偽痛風に使うのは少しためらわれる。

・抗IL-1β抗体もここでも選択肢に入っているが・・