コミュニティホスピタリスト@東京城東  

東京城東病院総合診療科チーフの森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させたコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

Case 18-2018: A 45-Year-Old Woman with Hypertension, Fatigue, and Altered Mental Status

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMcpc1802825

 

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45歳女性、呼吸苦、意識変容、倦怠感で来院

もともと、血圧が高めで、少し心臓の壁も肥厚気味でリシノプリルを開始されていた。

4週間前から下腿浮腫、腹部膨満、呼吸苦が出現

体重が4.5㎏減少し、たまに昏迷状態となり、労作時の焼けるような胸痛も認めていた

バイタル:On examination, the temperature was 36.8°C, the
blood pressure 180/110 mm Hg, the heart rate 73 beats per minute, the respiratory
rate 18 breaths per minute, and the oxygen saturation 98% while the patient
was breathing ambient air.

胸骨左縁で収縮期雑音を聴取した。

JVPは10㎝と上昇していた

下腿にnon pitting edemaを認め、腹部はやや張っていた

BNPは上昇、トロポニンは陰性

ECGはsinus 左軸偏位あり

胸部Xpでは心拡大なく、両側胸水少量 肺水腫なし

子宮内膜症あり。 突然死の家族歴なし DVTの家族歴あり

利尿薬で症状は改善。

心エコーではEFは保たれているが、心臓の壁肥厚著明 MR軽度

血圧は高いままであり、βブロッカーとCCBを追加して退院

 

しかし、その後再度呼吸苦が再燃。寝汗と倦怠感もあり 近位筋の筋力低下アリ

Xpで胸水があり、肺水腫も出現していた。

心臓MRI

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その後、フロセミドで症状は改善し退院した。入院中に発熱はなかったが、退院後から再度発熱、動悸を認め、再度入院。

バイタルは比較的安定して覚醒していたが、年月が言えず、100-7も出来なかった

頭皮が減少していたが、顎と口の毛が増えていた

造影CTでは肺塞栓を認め、両側副腎腫大を認めた。

さらに、低カリウムが持続していた。

頭部MRIは特に問題なし

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複合的に考えるとクッシング症候群が当てはまる。

クッシングでは心臓壁の肥厚も認められる。

精神的な変化や、難治性高血圧、K低下なども説明可能 DVTもクッシングで起こりうる

 

両側の副腎が腫大しており、副腎の結節などもなく、ACTH依存性であることが考えられる

色素沈着、感染などはなかったが、低カリウム血症および体重減少は、異所性コルチコトロピン分泌を伴う非下垂体制腫瘍を示唆する。下垂体腫瘍もなし

CTで明らかなmassがないことから胸腺腫が考えられる

 

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PET-CTでも胸腺が取り込みあり

 

胸腺の病理組織は神経内分泌腫瘍を示唆  コルチコトロピンが染色される

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非下垂体性腫瘍によるクッシング症候群の機序

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〇結論

コルチコトロピン分泌を伴う高分化低悪性度胸腺神経内分泌腫瘍によるクッシング症候群