城東病院総合内科 ブログ

東京城東病院総合内科の非公式ブログです!

城東病院総合内科 後期研修医およびフェロー(6年目以降対象)の募集

 

お世話になります。東京城東病院総合内科チーフの森川暢です。

 

我々のミッションとビジョンは以下のとおりです。

 

○ミッション
総合内科(GIM)に家庭医療を融合させた小規模病院における病院総合診療医(日本版ホスピタリスト)のロールモデルを提示する。

 
○ビジョン
・幅広い医学的知識をベースとしつつ全人的医療を行う。
・地域包括ケアにおける中心的役割を担い、地域に貢献する。
・地域の高齢者が健やかに過ごせるように、急性期~慢性期まで切れ目のない医療を提供する。
・近隣の急性期病院並びに診療所と積極的に連携をすすめる。
・根拠に基づいた医療を実践し、病院経営に貢献する。

 

 

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20161212191846p:plain

城東病院総合内科の特徴は以下の9個になります。

 

①内科のコモンディジーズを幅広く経験できる。

城東病院総合内科は全ての内科疾患をカバーしています。一般的な肺炎や尿路感染などの感染症は言うまでもなく、心不全COPD、喘息、脳梗塞、膵炎、腸閉塞などの全ての領域の内科疾患の病棟管理をしています。また血管炎やリウマチ性多発筋痛症、化膿性脊椎炎や膿瘍など専門性が高い内科疾患も診療しています。

 

②救急から病棟、外来とシームレスに診療できる

病院が小規模だからこそ、シームレスな診療が可能です。救急で診療した患者さんをそのまま入院して、退院後は外来でフォローすることができます。ファーストタッチから最後まで診療することで経験に深みが出ます。

 

③屋根瓦式の病棟診療

スタッフが総合診療で定評のある京都の洛和会出身なので、病棟診療は洛和会に準じた体制で行っています。チーム制で毎日指導医からのフィードバックが常に入る仕組みになっています。朝の回診、夕方のまとめを毎日行いチーム内で方針をディスカッションしています。また診療看護師も一緒に仕事をしているので、教えながら学ぶことも可能です。

 

④外来診療の充実

初診外来で全ての内科疾患を担当します。コモンディジーズを幅広く経験することができます。また診断やマネージメントに苦慮する症例では指導医と一緒に考え方針を決定することでフィードバックが入ります。

また継続外来も重視しており、糖尿病や高血圧などのコモンディジーズの慢性期の管理も行うことができます。こちらも指導医からエビデンスを踏まえたアドバイスを受けることができます。

 

⑤病院で家庭医療の理論を実践

指導医の松本は家庭医療専門医であり家庭医医療の理論に基づいた指導を受けることができます。またチーフの森川と松本が共同編集で、南山堂の「治療」2016年10月号で病院×家庭医療の編集を行いました。病院での家庭医療の実践について勉強することができます。また家庭医療プログラムの研修医は、関東の家庭医療のメッカであるCFMDの教育診療所をローテーションすることができます。

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20161212113507p:plain

 

⑥院内カンファレンスの充実

毎朝院内で教育的なカンファレンスを行っています。最新の論文を紹介するジャーナル流し読み、様々なトピックを扱うコアレクチャー、RCTやメタアナリシスの輪読会を行うジャーナルクラブ、内科の基礎をレビューするマニュアルカンファレンス、症候学の基礎を固める臨床推論カンファレンスを行っています。

 

⑦院外講師の充実

金曜日に不定期で院外講師に来ていただいています。徳田安春先生、山中克郎先生、青木眞先生、南郷栄秀先生、上田剛士先生、志水太郎先生、坂本壮先生など著名な院外講師から教えを受けることができます。

感染症に関しては根本 隆章先生、膠原病に関しては陶山 恭博先生と一流の専門医を招いてカンファレンスを定期的に行っています。

 

⑧院外ローテーションの充実。

内科プログラムでは後期研修2年目に3ヶ月、後期研修3年目に半年間、院外研修を受けることが出来ます。本年度は藤田保健衛生大学ICUで研修を行っています。その他にも膠原病や救急、感染症などニーズに応じて自由にカスタム出来ます。

また、ローテーション先の希望も最大限叶えるようにします。

 

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20161212191228p:plain

 

 

家庭医療プログラムでは前述のCFMD教育診療所の他、JCHO基幹病院である新宿メディカルセンターおよび山手メディカルセンターの総合内科にローテーションを行うことで内科の基礎固めを徹底的に行います。

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20161113092227p:plain

 

 

⑨楽しく研修

若手が主体のチームなのでワイワイ楽しく研修しています。定期的にチーム会を行ったりノミュニケーションを大切にしています。

 

新しく出来た診療科ですので体制が整っているところでの研修を希望している方には物足りないかもしれません。

ただその分自分たちで新しく自由に挑戦することは出来ます。

まずは、見学だけでも気軽におこしください!!

 

 

また、6年目以降を対象としたフェローも募集しています。

詳細は以下になります。

 

対象:卒後6年目以上の医師

募集人数:若干名

研修期間:原則2年間(要相談)

研修内容:原則、東京城東病院総合内科での研修を基本としますが、院外研修も可能です。詳細は来院時にご相談させていただきます。


 

 

見学希望の方は jotosec@gmail.com まで【見学希望】と題名に書いて、名前、
所属、医師年数、経歴を銘記してメールをしていただければと幸いです。
見学だけでも大丈夫ですので、気軽においでください。

 

どうぞよろしくお願いします!

東京城東病院 総合内科 出産・育児後復職支援プログラム

京城東病院総合内科 医師内科病棟研修プログラム 

 

  • 概要

総合診療や総合内科で研修をし、その後病院での総合診療のキャリアを歩むにあたり、医師は出産・子育てによりキャリアが中断する可能性があり、その場合病棟業務を行うことが難しい現状がある。

医師が家事や子育てをしながらでも病棟の研修や指導を出来るようにすることが、このプログラムの目的である。

  • 定義

・指導医

総合内科もしくは総合診療・家庭医療の後期研修を修了もしくはそれに準じた経歴を有し、内科指導医として適切な能力を有する場合は指導医として勤務をする。

・研修医

総合内科もしくは総合診療・家庭医療の後期研修が未修了もしくはそれに準じた経歴の場合は原則として病棟の研修医として勤務をする。研修医は病棟の患者をチームリーダーとともに担当する。

  • 勤務体系

非常勤であれば各々のニーズに合った勤務体系が相談可能(時短勤務なども)

研修医の場合は非常勤であっても週4回の勤務を原則とする(勤務時間などは要相談)。

日当直および夜間の呼び出しは免除する。

常勤であれば平日8時半~17時15分まで週5勤務とする。

常勤指導医の場合は、平日週1回は半日のみの勤務とする。

なお、基本的に残業はない方向とします。

  • 業務

・病棟/救急

基本的にチームの一員として病棟および内科救急の診療に従事をする。

指導医は主にチームリーダーもしくはチームリーダー補佐として後期研修医の指導を行う。

研修医は病棟研修を主に行いつつ、適宜内科救急の対応も行い、入院が必要であればそのまま病棟担当医となる。

不在時などの研修医のサポートはチームリーダーおよびチームメンバーである後期研修医、診療看護師が行うこととする。

・外来

指導医は適宜、初診外来の指導も必要に応じて行う。

  • 人数

若干名

 

見学希望の方は jotosec@gmail.com まで【見学希望】と題名に書いて、名前、
所属、医師年数、経歴を銘記してメールをしていただければと幸いです。
見学だけでも大丈夫ですので、気軽においでください。

 

どうぞよろしくお願いします!

JCHO東京城東病院総合内科 短期研修プログラム

 

この度東京城東病院では総合内科の短期研修プログラムをはじめました。

対象は以下のような方です。

 

・総合内科医として小規模病院で病棟・外来・救急と全ての分野を同時並行で診療および指導する経験をしてみたい。

・専門科として将来を考えているが、期間限定で内科一般を幅広く勉強する機会を持ちたい。

・将来開業を考えているが、開業前に内科を幅広く勉強したい。

 

城東病院総合内科の特徴は以下になります。

・全ての内科病棟を総合内科が受け持つので、やり甲斐がある。ホスピタリストとしての能力を十分に発揮することが出来る環境

・全ての内科系救急も総合内科が担当している。救急から病棟まで一連の流れで診療可能。

・初診外来/継続外来の指導も出来る。臨床推論やEBM,家庭医療の知識や理論をフィードバックする機会に恵まれている(外来だけに専従するブロックもある)

・東京都内や近郊の勉強会参加や商業誌執筆などの機会が豊富にあり、高いモチベーションを維持しながら臨床できます。

・院外講師が充実しています。徳田安春先生や志水太郎先生が定期的に来院されます。他には上田剛士先生、南郷栄郷先生、坂本壮先生など有名な講師も招聘。

リウマチや感染症の専門的なカンファレンスも行っています。招聘したい講師がいればリクエストが可能。

 

対象者:3年目以降の医師

研修期間:3ヶ月~1年(要相談)

なお、短期研修中の給与についても、当院から可能な範囲でお出しできます。

見学だけでもよいので気軽においでください。


見学希望の方は jotosec@gmail.com まで【見学希望】と題名に書いて、名前、所属、医師年数、経歴を銘記してメールをしていただければ幸いです

 

愛され研修医 10箇条

① ホウレンソウを徹底しようぜ!

② まず足で稼ごうぜ!

③ 優先順位を考えようぜ!

④ 指示は早く・的確に出そうぜ!

⑤ コメディカルを名前で呼ぼうぜ!

⑥ 一瞬で調べようぜ!

⑦ 自分が出来ないことは頼まないぜ!

⑧ メモ魔になろうぜ!

⑨ チェックリストを作ろうぜ!

⑩ まず結論からプレゼンしようぜ!

呼吸困難に対するモルヒネ

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20170621093929p:plain

 
objective:
基礎疾患のある患者の呼吸困難感の緩和に対して経口モルヒネの有効性を確認する
 
design:
ランダム化二重盲検プラセボ比較クロスオーバー試験
 
setting :
南オーストラリアの病院における4つの外来クリニック
 
participants:
過去にオピオイド使用のない48人(平均年齢76歳)、うち42人(88%)がCOPD患者
20mg経口モルヒネ徐放剤またはのプラセボを4日間治療しフォローし、その逆も同様に行う
下剤は必要時処方
 
main outcome measures:
4日間治療した時点で以下を評価
朝夜の呼吸困難を100mm visual analogue scale
睡眠の質
wellbeing
身体活動のパフォーマンス
副作用
 
results:
38人が試験を完遂した
3人が副作用、2人はおそらく副作用(嘔気、嘔吐、鎮静)で脱落した
被験者はモルヒネでの治療により、有意に呼吸困難スコアが朝は6.6mm、夜9.5mm(それぞれP=0.011. 0.006)減少した
モルヒネ治療中、被験者はよりよい睡眠を得られた(P=0.039)
下剤使用にも関わらず便秘となった(P=0.021)
ほかの副作用は有意ではなかった
 
conclusions:
プライマリ・ケアで低用量モルヒネ徐放剤は有意に難治性呼吸困難を改善する
 
A この試験の結果は信頼できるか
① その試験は焦点が明確な課題設定がされているか
P:patient
 
・適切な治療にもかかわらず安静時呼吸困難のあるオピオイド使用のない成人
・血清クレアチニン値が正常値の2倍以内
・酸素・薬物治療が安定
・日々の記録ができる
・除外基準:最近のオピオイド使用、意識障害、鈍麻★、薬物乱用の既往がある
 
I:intervention
C:compare
 
・20mg経口モルヒネ徐放剤を4日間内服
プラセボを4日間内服
・クロスオーバー試験のため、その逆も行う
 
O:outcome
 
・プライマリアウトカムは最終日の夜時点での呼吸困難スケール(VAS)
・ほかのアウトカムは朝時点の呼吸困難スケール、Medical Research Council of Great Britainの運動耐性スケール、呼吸数、血圧、心拍数、酸素飽和度、呼吸困難による睡眠の妨げ、嘔気・嘔吐のスケール、便秘、意識障害、眠気、食欲、well-being
・スケールを用いて看護師が鎮静を評価
 
A② その試験は設定された課題に答えるための研究方法がとられているか?
・randome化されている
・double blindされている
・多施設
 
A③ 患者はそれぞれの治療群にどのように割り付けられたか?
・hospital pharmacy’s centralized serviceで割り付け
・被験者は主に高齢男性でCOPDで酸素投与をうけている人が多い
・ECOG>=2(歩行可能で日中50%以上はベッド外)と身体機能面で不良な人が多い
・両群で差はない
 
A④ 研究対象者、現場担当者、研究解析者は目隠しされている?
・double blindである
・被験者は重大な副作用については解析者にblindされていない
 
A⑤ 研究にエントリーした対象者が適切に評価されたか?
・intention to treat basisと記載
・ただ10人の脱落は解析に含めていない
 
※ITT:クロスオーバー試験のため、ITT解析である必要はない
※脱落者を解析しないといけないがモルヒネだけの群としての解析はできない
 
A⑥ 研究対象となった介入以外は両方のグループで同じような治療がされていたか?
・割り付けでは両群に差はないとされている
・最後のlimitationで夜の呼吸困難減少や睡眠改善に酸素投与量の増加やCPAP使用など関係している可能性の記載があり、モルヒネ以外の介入があった可能性は示唆される
 
A⑦ その研究のための対象患者数は偶然の影響を小さくとどめるのに十分な数か?
・20%ドロップアウトを考慮し、VAS10mmの差異検出のため、80%検出力には48人が必要と推定
・本研究はn=48で満たす
 
B結果は何か?
B⑧a 結果はどのように示されたか?
B⑧b 最も重要な結果は?
B⑨ その結果はどの程度正確か

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20170621094035p:plain

 

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20170621094051p:plain

モルヒネ徐放剤はプラセボと比較し、有意に呼吸困難を減らす
・夜はVAS9.5mm減少(P=0.006)、朝はVAS6.6mm減少(P=0.011)
 

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20170621094106p:plain

・呼吸困難による睡眠の妨げを報告したのはモルヒネ群で有意に少なかった(P=0.039)
 
B⑧c  副作用はどうか?
 
・呼吸数に差はなかった
・過鎮静はなかった
・嘔吐、意識障害、鎮静、食欲低下はなかった
モルヒネ群はプラセボより便秘が多かった(P=0.021)

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20170621094128p:plain

 
・脱落者は10人、3人はモルヒネの副作用、2人はモルヒネの副作用の可能性、5人は他の理由(内訳はtable5)

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20170621094143p:plain

C その結果はあなたの現場で役に立つか?
COPD患者に対して外来で導入は経験がなく、外来でのモルヒネ導入はハードルは高い、また保険適応はなく外来での導入は難しい
・クロスオーバーする前後で解析があるとよい
・今まで数が足りていないスタディが多く、またターミナルステージでのRCTがなかなか難しい中でモルヒネの呼吸困難の有用性を示した点では意味のある論文であった
 
※limitations
・休薬期間:washout periodがない
モルヒネの副作用がプラセボ期間に持ち越された
・ill patientのため、short protocolとなってします
・parallel trialでは十分なpopulationを集められない
・これらの理由でクロスオーバー試験とした
・便秘のためにblindしていない
モルヒネの投与量が少ない、本研究は20mg/dayとした
・投与量を変えての研究が必要
・夜の呼吸困難の減少や睡眠の改善に酸素投与量の増加やCPAP使用など関係している可能性
・VASでの7-10mmの変化が臨床的に有意としていいのか疑問が残る
・呼吸困難スケールの距離の変化に相関する臨床指標を知らない

CKD患者の降圧薬は眠前投与が良い?

 

Bedtime Dosing of Antihypertensive Medications Reduces Cardiovascular Risk in CKD

J Am Soc Nephrol 22: 2313–2321, 2011

 

A この試験の結果は信頼できるか

その試験は焦点が明確な課題設定がされているか
P 

 Inclusion 

18歳以上で少なくともCKD(eGFR<60またはアルブミン尿(尿中アルブミン排泄≧30mg/24-hour urine、もしくは両方を3か月以上離れて少なくとも2回以上観察されていると定義)がある高血圧患者、性別は問わない

 Exclusion

妊婦、薬物もしくはアルコール依存、夜勤またはシフトの仕事をしている者、AIDS患者、1型糖尿病、二次性高血圧、心血管疾患(不安定狭心症心不全、致死性不整脈、心房細動、腎不全、Ⅲ-Ⅳ期の網膜症)、24時間血圧測定に耐えられない患者、研究要件に応じず、遵守出来ない患者

 

I :少なくとも1剤の降圧薬を眠前に内服

C :全ての降圧薬を朝に内服

 

O 

 Primary end points

全イベントの発生率:全死亡、心血管イベント(心筋梗塞狭心症、冠動脈再建術)、脳血管疾患(卒中およびTIA)、心不全、その他のイベント(急性下肢動脈閉塞および腎動脈塞栓)

メジャーイベントの発生率:心血管死亡、心筋梗塞脳梗塞および脳出血

 Secondary end points

全死亡(心血管死亡、その他の原因)、心血管イベント(心筋梗塞狭心症、冠動脈再建術)、脳血管イベント(心不全、その他のイベント)

 

 

A②その試験は設定された課題に答えるための研究方法がとられているか? 

前向きのオープンラベルランダム化比較試験

単施設

5.4年フォローアップし、長期の罹患と死亡を比較している

PROBE trial (prospective, randomized, open-label, blinded end point) design

 

A③ 患者はそれぞれの治療群にどのように割り付けられたか?

以下の降圧薬毎に別々に行われた(2319ページ「Study Design」)

the angiotensin-receptor blockers valsartan, telmisartan, and olmesartan

the angiotensin-converting enzyme inhibitors ramipril and spirapril

the calcium channel blockers amlodipine and nifedipine gastrointestinal therapeutic system

table 1.をみると、おそらく層別化はされていると思われるが、本文中には詳細が書かれていない。

 

A④研究対象者、現場担当者、研究解析者は目隠しされているか?

基本的にオープンラベル

解析者はブラインドされている

 

A⑤研究にエントリーした研究者が適切に評価されたか?

ITT解析されている(2320ページ「Staristical Methods」)

drop-outsについての記載はない

 

A⑥研究対象となった介入以外は両方のグループで同じような治療がされていたか?

利尿薬やスタチンやlow-dose aspirinの使用に関しては有意差なし。

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20170621093545p:plain

A⑦その研究のための対象患者数は偶然の影響を小さくとどめるのに十分な数か?

 

the number of patients participating in our study was considerably greater than that of most other published trials on the prognostic value of ABPM in patients with CKD10,11 and was sufficient according to the statistical significance of the reported results.

と、、、l 

しかし、具体的なサンプル数の提示はなし

B結果は何か?
B⑧a 結果はどのように示されたか? b 有意差はあるか? 

全死亡および心血管イベントによる死亡に関しては有意差はなかったが、全イベント発生率および心血管イベントの発生率は有意に低下した。

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20170621093644p:plain


Total eventsに関してはNNT 4.8

睡眠中の収縮期、拡張期血圧は共に眠前投与群で低下

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20170621093655p:plain

c 副作用は? 

記載無し

 

C臨床にこの結果はどのように応用できるか?

この論文では全イベントは減らすが、全死亡を減らすかどうかは分からなかった。

ADA (American Diabetes Association) Standards of Medical Care in Diabetes 2014では、糖尿病合併の高血圧患者の場合は眠前投与を推奨している。(クラスA)

元になっている論文は

Influence of Time of Day of Blood Pressure–Lowering Treatment on Cardiovascular Risk in Hypertensive Patients With Type 2 Diabetes

(Diabetes Care 2011;34:1270-76)

で、同じstudyのサブ解析である。

ちなみに元になった論文は

INFLUENCE OF CIRCADIAN TIME OF HYPERTENSION TREATMENT ON CARDIOVASCULAR RISK: RESULTS OF THE MAPEC STUDY

(Chronobiology International 2010, 27(8): 1629–1651)

で、2156名の無治療あるいは治療抵抗性の高血圧患者を対象とした、朝内服と眠前内服を比較したオープンラベル単施設RCT

こちらでは全死亡が眠前内服のほうが低い(P値 0.08)とされている。

 

limitationとしては、各降圧薬間での比較はしていないこと。「少なくとも1剤を眠前に内服させる」というInterventionであるため、それぞれの降圧薬でのサブグループ解析はされていない。

また、大規模RCTではあるが単施設のstudyであり、その後に同じ内容で多施設での追試がされている様子はない。

よって、この論文だけを鵜呑みにするのも微妙。

 

しかし、「降圧薬を1剤眠前に変更する」という介入は、アドヒアランスの問題さえなければ簡単に出来て費用もかからないので、外来患者のマネージメントの参考にしても良いのではなかろうか。