コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

クイーンズメディカルセンター最終日の感想

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昨日が最終日でした。
あっという言う間でしたが、クイーンズのシステムは日本で研修した章先生にずっとついていたおかげで理解が深まりました。
章先生、本当にありがとうございました。
 
 
〇感想
透析患者の皮疹。腎臓内科の先生が暫定的に診断してくれて治療方針も考えてくれた。
 コンサルテーションの先生は心強い。
 
アルコール、薬物、肥満、ホームレス、言語の壁などが複雑になりやすい。
入院で治療してもすぐ戻ってくるので、やるせない。
治療や薬の値段に対する意識が日本よりも高いような印象。
 
内科レジデントは週3回のモーニングレポートと週1回のレクチャーがある
モーニングレポートで症例の発表もする。
モーニングレポートで軽く症例に関するレクチャーも行う
 
内科レジデントは週1回外来がある。
継続外来で、患者を3年間フォローする。レジデントが終わったら患者を次のレジデントに引き継ぐ。
ICUや救急のローテーションもある。
 
カルテを書くのにかなりの時間を使う。
米国ではカルテを詳細書くことを求められる印象でありホスピタリストの役割が大きいかも。
 
クイーンズの常勤だけで50人のホスピタリストがいる。
さらにそこに非常勤のホスピタリストも参加している。
ホスピタリストはSHM に入る必要はかならずしもない
ホスピタリストのボードはない。
内科のボードがない場合はホスピタリストになるためにフェローが必要。
SHMのレクチャーは分かりやすく、コモンな疾患の復習が出来る
 
夫婦でホスピタリストもいる。
ホスピタリストで研究してる人は少ないかもしれない??
ホスピタリストは勤務形態が魅力的。
むしろQOLを重視するからホスピタリストというのもある。
 
臨床だけして独り持ちするスタッフと、指導だけするスタッフに分けるほうが効率が良いかもしれない。
 日本だと独り持ちで臨床だけする総合内科という概念はまだ発達してない印象。
QOLを重視する総合内科医がオンオフはっきりさせてホスピタリストとして臨床に専念するという働き方はもっと普及しても良いのかも。