読了しました。
非常にわかりやすいです。
お勧めは初期研修医~後期研修医の先生ですね。
内科医や総合診療医でも皮膚科に苦手意識がある方は必見だと思います。
ただ、初心者向けというところもあるので、ある程度知識があると物足りなくなるかもしれません。
とはいえ、教育的な意味では使い勝手がよいので、教育に携わるも指導医の先生にもお勧めできます。
医学界新聞でも読めるのもいいですね。
僕もこれを読んで買いました。
この図だけでも非常に価値があると思います。
表面がザラザラなのは外因性だからというのは、わかりやすいですし、後輩に伝えるのにも良いですね。
個人的には白癬で鏡検をするのは徹底しようと改めて心に刻みました。
またどうしても鏡検が出来ないときに、抗真菌薬を使うか、外用ステロイドを使用すべきかというのも勉強になりました。
たしかに、抗真菌薬を使うと、白癬なのかわからなくなりますね。。
これは漫然と風邪だと考えて抗菌薬を使用すると、培養が陰性になり、診断がわからなくなるという問題と同じですね。。
下記の診断学の名著の考え方を皮膚科に応用した本であり、診断学を勉強した人間にとっては非常に分かり易いですね。
誰も教えてくれなかった診断学 | 書籍詳細 | 書籍 | 医学書院」
内科的な立場からはこの本にも書いているように皮疹に関連した鑑別疾患のリストがあると良いですね。
例えば、発熱+皮疹では下記のJHNのスライドは必見です。
http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-kameda-150723.pdf
重症薬疹のJHNのスライドも同様に必見です。
http://hospitalist.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-tenri-190507.pdf
また膠原病を診る機会がある先生には網様皮斑の理解も必須です。
Hospitalist ~なんでも無い科医の勉強ノート~: 網様皮斑: Livedo reticularis, Livedo racemosa
Livedo racemosa - Altmeyers Encyclopedia - Department Vascular medicine
個人的には強調してほしいところとしては、深い皮疹では、壊死性軟部組織感染を常に鑑別に入れるというところでしょうか。。
これもJHNにスライドがあります。
http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-fukuchiyama-150817.pdf
この本をまずは勉強してそのうえで、上記のスライドなどで勉強するだけでも、基本的なところは抑えることができそうです。
皮膚科を回る前にこのを読むと効率的に皮膚科の診療を学ぶことができることができます。
また、悩んだ症例はやはり皮膚科の先生に診ていただき、フィードバックをいただくことも当然有用です。
お勧めです!
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