Zhongnan Hospital of Wuhan Universityに入院した患者を解析したケースシリーズ
ICU入室例と非入室例を比較した。
電子カルテから、疫学、臨床症状、検査データ、画像検査などを解析。
連続変数で正規分布ならt検定、非正規ならmann-whitneyを用いた。
一般化線形混合モデルで解析。
名義変数はχ2 testを用いるが、データが限られてる場合は Fisherを用いた。
結果
〇ベースライン
ICU症例では高血圧や心血管疾患などの基礎疾患を持つ患者が多い。
ICU症例では呼吸困難、食欲不振が多い。
症状は発熱、倦怠感、空咳、食欲不振、筋肉痛、呼吸困難、喀痰などが一般的
下痢、悪心、めまい、頭痛、腹痛は少なめだがありえる
〇検査結果
重症例ではWBC、D-dimer、LDH,肝機能、腎機能,CPK、プロカルシトニンが高い傾向。トロポニンも陽性になりやすい
好中球増加、リンパ球減少、D-dimer増加、腎機能悪化は重症化のサイン。
ICU入室症例の特徴
症状発症からICU入室までの中央値が10日(6-12) ほとんどが入院してすぐにICUに入室している
〇合併症について
ICU症例ではNIV,IMVなどが当然使われる傾向
〇胸部CT画像
入院する症例では両肺やに、スリガラス影を認める。胸膜直下はスペア
参考
プレプリントのデータ
128名のCOVIT-19を後ろ向きに解析 重症例と非重症例を比較
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.02.23.20026963v1.full.pdf
〇血液データ
CRPは平均3.5mg/dL前後だが、重症例ではやや上昇傾向