コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

フェブキスタットの心血管リスク上昇について

以前、ブログに書きましたが。。

jyoutoubyouinsougounaika.hatenablog.com

 

フェブキスタットはアロプリノールに比べて心血管リスクを上昇させる可能性があります。

 

今回、FDAからフェブキスタットはアロプリノールに比べて死亡リスクを上昇させるので使用しないようにという通達が出ました。

 

www.fda.gov

 

脳卒中や心血管イベントの既往歴がある時に、フェブキスタットを処方される場合はよくよく医師と話しましょうとのことです。

また医師も、フェブキスタットはアロプリノールによる治療が失敗した場合にのみ使用するようにと通達を出しています。

さらにフェブキスタットを処方する場合は胸痛などが出ないように慎重に患者に説明するようにとのことです。

 

心血管死亡

フェブキスタット:15人/1000人/年

アロプリノール:11人/1000人/年

 

全死亡

フェブキスタット:26人/1000人/年

アロプリノール:22人/1000人/年

 

 

以下は上記のCARES sudyの結果

clinicaltrials.gov

f:id:jyoutoubyouinsougounaika:20190226065839p:plain

 

 

〇結論

フェブキスタットはここ数年で使われる頻度が増えましたが、原則として第1選択薬で使用すべきではない薬と言えますね。

少なくとも、心血管リスクが高い場合は可能な限り避けるべきと言えます。