コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

呼吸困難のフレーム 問診

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今日は呼吸困難のフレームについて話をしました。

呼吸困難ではまず気道の問題を除外すべきです。特に上気道閉塞は知識的になりえます。突然の呼吸困難では真っ先に除外すべきです。

それ以外のフレームは下記になります。

A irway(気道) 

B reath(肺)

V entilation(換気不全)

C ardio(心臓)

DKA(アシドーシス)

Defficiency of anemia(貧血)

病歴も重要ですが、相対的にバイタルと聴診と血液ガスが重要になってきます。

当然ですが気道も問題では喘鳴やストライダーの有無を確認します。

SpO2が保たれた呼吸困難ではアシドーシスと貧血、CO中毒を考えます。

CO2が上昇した呼吸困難では気道の問題と換気不全を考えます。

 

問診において重要なのはReview of systemsの聴取で上記のどのフレームに所属するかを考えることです。

代表的なROSは下記のとおりです。

 

A irway(気道)  窒息 痰づまり 異物 アナフィラキシー(下痢、皮疹、アレルゲン摂取)

B reath(肺)   咳嗽・喀痰・血痰・吸気時の胸痛

V entilation(換気不全) 脱力・痺れ・嚥下困難・複視

C ardio(心臓)   夜間発作性呼吸困難・起座呼吸・胸痛・動悸・浮腫・体重増加

DKA(アシドーシス) インスリン・アルコール・糖尿病・口渇・多飲・多尿

Defficiency of anemia(貧血) 黒色便・血便・出血素因