コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

腹痛のフレーム 問診

 

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今日は腹痛のフレームについて話しました。

まず、Sudden onsetの腹痛を除外。

Sudden onsetなら、詰まる ねじれる 破れる 裂ける

破れる病態では急性出血することがありうる。AAA破裂、子宮外妊娠など。

血圧低下+ショックでは腹部エコーを! (便性状のチェックも)

 

Severe:重度の腹痛は当然危ない

Time course 増悪傾向の持続痛は危ない。 改善傾向で間欠時痛で痛みが全くない時間がある場合は安心できる。

 

 

胸部(心臓、肺)⇒心臓による腹痛は時にある。 特に下壁梗塞。

胸膜炎・膿胸でも腹痛がおこるが、その場合は吸気時の腹痛になりうる

 

筋骨格系の腹痛もありうる。

まずは皮疹はチェック

体動時のみの腹痛で考える。

フィジカルになるが、カーネット徴候は大切。

脊椎回旋時に腹痛が誘発されたら、脊椎疾患考える。

 

 

腹部を最後に考えるが、臓器別に分けるのが大切。

それぞれの臓器に特徴的な随伴症状を問診する。

例 胃十二指腸⇒食事で変化する腹痛、黒色便、悪心。。

 

さらにこれもフィジカルになるが、解剖を意識しながら診察する。

自分が、どの臓器を触ったり叩いているかを意識する。

診察所見をCTやエコーで診察にフィードバックする。

とにかく解剖を意識することが大切。

 

 

 

良く分からない腹痛は全身疾患(DKA,鉛など)