Lancet. 2016 Oct 31. pii: S0140-6736(16)32052-9.
左動脈主幹部病変に対するPCIとCABGの比較
P 左動脈主幹部病変
inclusion 安定狭心症、不安定狭心症または非ST上昇心筋梗塞症例とした。
exclusiion 4時間以内のST上昇型心筋梗塞、CABGやPCIのリスクが高い、1年の生命予後が期待できない
I CABG
C PCI
O 主要エンドポイントは、主要な心臓or脳血管の有害事象(MACCE)、複合エンドポイント(全死亡心筋梗塞、血行再建、脳梗塞)
RCT 36の北欧の心臓センターによる多施設研究 blindできない 非劣性試験
ITT解析
結果
PCI 598人 、CABG 592人
5年間追跡
○MACCE
PCI 29%, CABG19% でCABGのほうが優れる (p=0·0066).
○全死亡率
PCI 12%, CABG9% (1·07, 0·67-1·72, p=0·77)
○心筋梗塞
7% versus 2% (2·88, 1·40-5·90, p=0·0040)
○血行再建
16% versus 10% (1·50, 1·04-2·17, p=0·032)
○脳梗塞
5% versus 2% (2·25, 0·93-5·48, p=0·073) for stroke
なおこれらの違いは介入して1年後から生じていた
○結論
このstudyからは長期的にはCABGがPCIより優れている傾向があることが言える。
日本でPCIですれば予後が良い??
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1611594#t=article
P 非弁膜症性心房細動でPCI施行
I 15mgのリバロキサバン(イグザレルト)+P2Y12阻害薬(エフィエント etc)
C アピキサバン(エリキュース)(2.5mgを1日2回)+DAPT、ワーファリン+DAPT
O 臨床的に重大な出血(TIMI基準でmajor bleeding or minor bleeding もしくは医学的介入を要した出血の複合エンドポイント)
2124人をランダムに振り分け ブラインドはできない
大規模なRCT ブランドはできない
○臨床的に重大な出血
15mgのリバロキサバン+P2Y12阻害薬) 16.8%
アピキサバン+DAPT(2.5mgを1日2回)18.0%
ワーファリン+DAPT 26.7%
○secondory outcome
心血管イベントは3郡で特に変わりなし
○結論
ワーファリン+DAPTに比べて、15mgのリバロキサバン+P2Y12阻害薬、リバーロキサバン+DAPTは出血が少なく、心血管イベントが同等
○コメント
少し注意が必要な論文。出血を主要なアウトカムにしているので心血管イベントに関しては、解釈に注意が必要。過去の試験の結果からはワーファリン+プラビックスに比べてどうなのかは気になる。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1600931?query=featured_home
○方法
腹部大動脈瘤の修復、平均動脈瘤径のイングランドと米国間の違い、および動脈瘤破裂関連死の発生率を調べた。
後ろ向きに2005年から2012年までの期間中で解析。
直接標準化や人口の年齢や性別に関してロジスティック回帰を使用して調整しました。
○結果
イギリスでは29300、米国で278921人の患者が腹部大動脈瘤を修復した。
大動脈瘤の修復はアメリカよりイギリスのほうが少ない (odds ratio, 0.49; 95% confidence interval [CI], 0.48 to 0.49; P<0.001),
大動脈関連死はイングランドのほうが多い (odds ratio, 3.60; 95% CI, 3.55 to 3.64; P<0.001)
大動脈瘤の修復による入院はイングランドのほうが多い(odds ratio, 2.23; 95% CI, 2.19 to 2.27; P<0.001),
大動脈系もイングランドのほうが大きい (63.7 mm vs. 58.3 mm, P<0.001).
イギリスは医療へのアクセスが悪いから??