コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

Case 31-2016 — A 53-Year-Old Man with Diplopia, Polydipsia, and Polyuria

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http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMcpc1610097

 

 

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先日は臨床推論カンファレンスでした!

NEJMのケースレコードを題材にしました!

 

53歳男性。

1年前から頭痛・鼻閉

8ヶ月前から複視→片側の外転神経障害

MRIでは慢性副鼻腔炎の所見

慢性副鼻腔炎として、ステロイド+抗菌薬で複視改善。

しかし再度複視が悪化、両側の外転神経障害

さらに多飲・多尿も出現し、デスモプレシンに反応

MRIでは下垂体のびまん性の腫大

診断は??

 

 

 

下垂体+副鼻腔がポイント

悪性リンパ腫、サルコイドーシス、GPA・EGPA、癌性髄膜炎などが鑑別に。

しかし本命はIgG4か。

GPA,EGPAは考えたいところ。

ただGPAにしては肺・腎臓の所見乏しい。

EGPAもこういうプレゼンテーションになるが、喘息既往や好酸球増多なし。

診断に迫るには当然生検!! 

副鼻腔と下垂体の生検が施行された。

生検結果は、やはりIgG4関連疾患に矛盾せず!

勉強になりました。

 

IgG4関連疾患についてはこちらを参考にしてください

maruta-gim.wixsite.com