本日は、ジャーナル流し読みでした!
急性期の圧迫骨折における椎体形成術の効果
http://www.thelancet.com/…/PIIS0140-6736(16)31341-1/abstract
P:疼痛コントロール不良の60歳以上の急性期(発症後6週未満)骨粗鬆症性圧迫骨折
I:椎体形成術
C:偽処置
O:術後14日における疼痛スコア
大規模RCT ITT解析 年齢・・圧迫骨折の程度・外傷・ステロイド・施設毎に層別化
約5年間の追跡で、120例が登録(61人が椎体形成術、59人がプラセボ)
術後14日時点での疼痛スコア4未満の患者の割合
椎体形成術群:0.44(24例)
プラセボ群:0.21(12例)
p=0.011 NNT:4
椎体形成術郡で処置に伴う2つの有害事象が、コントロール郡で脊椎圧迫による2つの有害事象が起こった。
〇結論
疼痛コントロールが不良の圧迫骨折において、急性期の椎体形成術は、疼痛コントロールに有用かもしれない。
重症COPDにおける3剤併用療法の効果
http://www.thelancet.com/…/PIIS0140-6736(16)31354-X/abstract
P 40歳以上のCOPD患者 気管支拡張薬吸入後のFEV1<50%、%FEV1<0.7、 過去1年以内に中~重症のCOPD急性増悪を1回以上発症、 COPDアセスメントテスト≧10、呼吸困難指数のスコア≦10点
I ICS+LABA+LAMA
C ICS+LABA
O プライマリーアウトカム FEV1 ,呼吸困難 セカンダリーアウトカム:中~重症の急性増悪
大規模RCT ブランドは出来ない
〇結果
・26週時の投与前FEV1
3剤併用郡で0.081L改善(p<0.001)、投与後2時間FEV1は3剤併用郡で0.0117L改善(p<0.001)。
・呼吸困難のスコア
3剤併用郡が1.71、2剤併用郡は1.50であり有意差なし。
・急性増悪
3剤併用郡が0.41と、2剤併用郡が0.53に比べ有意に減少(p=0.005、NNT8)
・有害事象は変わりなし。
〇結論
3剤併用療法は呼吸機能を改善する。COPD急性増悪も予防できる可能性があるが追試を待ちたい。
ただ、確かに臨床において3剤併用療法を行わざるおえない場合もあり、それに妥当性はないわけではなさそう。
重症喘息に対するベンラリズマブの効果
http://www.thelancet.com/…/PIIS0140-6736(16)31322-8/abstract
P 12~75歳の患者 のコントロール不良の喘息 中~高用量のICS+LABA投与で前年に2回以上の増悪が認められた
I ベンラリズマブ( 抗インターロイキン5受容体αのモノクローナル抗体) 4週毎投与 or 8週毎投与
C プラセボ
O プライマリーエンドポイント:喘息増悪の年間発生率
セカンダリーエンドポイント:気管支拡張薬投与前のFEV1、 total asthma symptom score
大規模のRCT ダブルブラインド
ベンラリズマブ 投与4週ごと群は425例、8週ごと群は441例、プラセボ群は440例
〇結果
急性増悪 投与4週ごと群の喘息増悪年間発生率は0.60、8週ごと群の発生率は0.66、プラセボ群の発生率は0.93
プラセボに比べた8週毎郡の効果 NNT3.7 4週毎郡の効果 NNT3
有害事象では鼻咽頭炎が多かった。
〇結論
ベンラリズマブは重症の喘息患者の急性増悪を抑制する傾向。