城東病院総合内科 ブログ

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腸管ベーチェットのレビュー

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4385527/

 

稀な疾患で10万人当たり、7.5-13人

致死的になり得る合併症

通常、口腔病変発症後4.5-6年で発症する

主な症状は、腹痛、嘔吐、下痢、消化管出血

回盲部病変が一番多い。

 

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〇食道病変

食道病変は一般的でないが2-11%で報告。

通常他の消化管病変も合併する。

胸痛、嚥下障害、嚥下痛、メレナを認める。

複数の潰瘍性病変を認める。

時に食道狭窄も認める

ベーチェット病患者のルーチンのGIは通常勧められず、症状がある時のみに行う

 

〇胃十二指腸

43%で医十二指腸病変を合併すると言われている。

消化不良と心窩部痛が多い。

胃十二指腸に潰瘍性病変を形成

ピロリ感染は、ベーチェットの胃十二指腸病変を増加させない

 

〇小腸、回盲部、大腸

腸管ベーチェットで回盲部病変は一般的で、大きくて深く、鋭い潰瘍性病変を認める

96%で回盲部病変を認める

67%で単独、27%で複数病変

広範囲な結腸病変はレア

膿や瘻孔、穿孔はレア。

 

〇鑑別疾患

クローン病と腸管結核が大切!!

血便とS状結腸、直腸病変はクローン病が腸管結核より多い。

クローン病と腸管ベーチェットの鑑別は難しいが、違いとして、どちらも口内炎が多いが、陰部潰瘍はベーチェットに特徴的である

膿瘍、瘻孔、狭窄はベーチェット病のほうがクローン病より少ないが、穿孔はクローン病のほうが少し多い

 

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〇血管病変

静脈病変はベーチェットの88%で認められる

動脈病変は瘤を形成する

腹腔内血管の浸潤はレア

 

〇診断のアルゴリズム

診断は、ベーチェットの分類基準を満たすときに典型的な消化管病変がある時に行われる。

ただし常に典型的な病変があるとは限らない

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この診断アルゴリズムの感度は98.6%、特異度83%と言われている。

 

活動度のモニタリング

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通常活動度が高い時にはCRPや血沈などの炎症マーカーも上昇する。

 

 

治療

エビデンスに乏しい領域。

・クローンに準じて5-ASAが使われる

・中等度~重症の病変ではステロイドの使用が一般的

・薬物治療に反応しない重症の病変では手術も考慮

・通常クローン病に比べて予後は不良

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