コミュニティホスピタリスト@奈良 

市立奈良病院総合診療科の森川暢が管理しているブログです。GIMと家庭医療を融合させ、地域医療に貢献するコミュニティホスピタリストを目指しています!!!

Case 22-2016: A 65-Year-Old Man with Syncope, Dyspnea, and Leg Edema

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ネタバレ注意

 

 

65歳男性。 徐々に呼吸苦と下腿浮腫出現。失神して来院。

JVD++ C-V wave あり。 ejection murmur+pan systoric murmur

 

ここまでは心不全の病歴。特にTRが疑われ、右心不全が疑われる。

 

ただ、おかしいのは顎下リンパ節が腫れていて、さらに縦隔リンパ節も腫れている。

 

CTでは、lung edema著明

 

エコーでは心肥大著明。 TRとMRあり。

 

さらに除脈

 

First impressionはサルコイドーシス。普通の心不全だけでは、縦隔リンパ節腫脹説明できない。除脈を伴う心病変も当てはまるし、変な縦隔リンパ節腫脹も説明できる。

ただしACEは陰性

 

リンパ腫が鑑別。これは分かるが、ちょっと心病変強い。

Castele manも鑑別に挙がると。ここは勉強になった。確かに挙がるかもしれない。ただ、いまいち当てはまらないところも多い。心病変も、説明できない。

 

結局、リンパ節生検査でサルコイドーシス。

ACE-I内服しており、ACEは偽陰性⇒ここは、へーって感じで勉強になった。

サルコイドーシスで右心不全をきたすこともあるとのこと。