城東病院総合内科 ブログ

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便秘の治療について

●治療
・まずは食物繊維の摂取、水分摂取、運動などの生活指導を行う
・それでも便秘が改善しなければ緩下剤を使用する

●浸透圧性下剤・浸軟性下剤
・緩下剤の第1選択は副作用・耐性・安全性の面からは、浸透圧性下剤などの便を柔らかくするタイプの緩下剤である
・用量は便が柔らかくなるまで調整する
・酸化マグネシウム®は通常第1選択となりうるが、高齢者・腎機能障害では高Mg血症を引き起こすため注意が必要である
例 酸化マグネシウム® 250mg 6錠分3毎食後  高齢者では適宜減量
・ベンコール®は同様に便を柔らかくする浸潤性下剤であり副作用も少なく、高齢者・腎機能障害では第1選択となりうる。軽度の腸管蠕動刺激作用もある
例 ベンコール®6錠分3毎食後 適宜調整
・ラクツロース®は、腎不全でも使用可能で、肝性脳症予防効果を期待し肝硬変患者では積極的に使用されるが高アンモニア血症の保険適応しかない。
例 ラクツロース® 30ml/日を 2-3回に分けて投与 

●刺激性下剤
・腸管蠕動が強い痙攣性便秘では避けるべきであるが、弛緩性便秘では浸透圧性下剤・浸軟性下剤でコントロールできない場合の第2選択薬として使用する
・連日投与で耐性が生じるため、基本的には便秘時頓服として使用する
ラキソベロン®は比較的緩徐に効き刺激も少なく調整もしやすいため刺激性下剤の第1選択である。定時使用も可能である。Am J Gastroenterol. 2010;105(4):897.  
例 ラキソベロン® 便秘時に10-20滴 頓服  適宜増減
 ラキソベロン® 1日1回眠前 1回10滴  適宜増減
・センナル®は最も効果が強いが、耐性も生じやすく、赤褐色の尿となり、腸管メラノーシスも起こす。
例 センナル®1-2錠 便秘時に頓服

●座薬・浣腸
・直腸性便秘であっても摘便と浸透圧性下剤・浸軟性下剤・刺激性下剤で対応できることもあるので、可能な限り座薬・浣腸は使用しない。
・新レシカルボン座薬は即効性が期待でき比較的安全であり浣腸に優先して使用を検討する。
グリセリン浣腸®は即効性が期待できるが、高齢者では消化管穿孔のリスクもあるため最終手段と心得る。グリセリン浣腸の量は30mlが安全。

●その他
・アミティーザ®は排便コントロールを改善するエビデンスがあるが、下痢・悪心など副作用も明らかに多く高齢者での安全性も確立していない。難治性便秘でのみ使用を考慮すべきである  Gut 2011 Feb;(2):209-18 pubmedID:21205879