2月9日に青木眞先生に「感染症診療の原則」の講義を行っていただきました。
改めて基本が大切だと認識できました。
レジデントの先生方にとって、有意義な時間だったと思います。
青木先生、ありがとうございました!!
2月9日に青木眞先生に「感染症診療の原則」の講義を行っていただきました。
改めて基本が大切だと認識できました。
レジデントの先生方にとって、有意義な時間だったと思います。
青木先生、ありがとうございました!!
若年女性。
興奮気味。脱抑制。 性的な異常な発語あり。
高齢男性。
現役の開業医。高血圧の内服薬を飲んでいる。
興奮状態。もう駄目だと言っている。
血圧が高いと不安が強い。
しかし内科的な疾患も考える必要あり。
②記憶障害
③見当識障害
④感情障害
原因
自己免疫性:橋本 ループス、シェーグレン、vogt小柳・原田
ぼう腫瘍性:肺癌etc
●傍腫瘍性神経症候群
→NMDA VGKC
こちらも参照
jyoutoubyouinsougounaika.hatenablog.com
●上記20歳女性
→やはり奇形腫あり。 奇形腫を摘出してステロイドパルスで著名に改善。
●上記80歳男性
→縦隔腫瘍あり。ステロイドパルスで症状改善。縦隔腫瘍摘出で改善。
NMDAはコマーシャルベースで測定可能
VGKCは鹿児島大学で測定してくれるが、時間がかかる。
抗VGKC複合体抗体の測定 - 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 神経病学講座 神経内科・老年病学
VGKCは不眠や不随意運動、自律神経障害などで発症
抗VGKC抗体陽性自己免疫疾患の臨床表現型の多様性 - Neurology 興味を持った「神経内科」論文
●急性から亜急性の進行する精神神経症状、認知機能低下では辺縁系脳炎を考える。
●MRI、髄液が正常でも否定できない。
●辺縁系脳炎を考えれば、まずはヘルペス脳炎を考える。他に橋本脳症、SLEなどの自己免疫疾患、傍腫瘍性疾患も考える。
●傍腫瘍性症候群を念頭に、小細胞がん、胸腺腫瘍、精巣・卵巣腫脹、乳がんなどの検索を行う。
●臨床症状から自己免疫性あるいは傍腫瘍性辺縁系脳炎の可能性が否定できない場合は、ステロイドパするの反応を見ることもある(ヘルペス脳炎など感染症は否定すべき。)
昨日は、陶山先生のカンファレンスでした。
当院で経験した、悩ましい症例相談からはじまり、陶山先生が昔経験した症例を共有していただきました。
最後は、当院のレジデントがPMR?? 疑いの症例のプレゼンを。
・PMRは比較的急に発症する
・PMRらしい、寝返りや起き上がりの際の痛がり方がある。
・PMRは滑液包炎 椎間関節や座骨結節の滑液包を意識した診察も大切。
など非常に勉強になりました。
陶山先生から直接、教えていただけるのは、ありがたいことだなと改めて感じました。
モルヒネを症状に合わせて漸増し過量に使用しなければモルヒネが死期を早めるエビデンスはない
Nsは使い慣れていないと抵抗があるので、足並みを揃えながらモルヒネを使う。
腎不全患者の呼吸困難にモルヒネを使うべきか?
⇒腎機能障害にはモルヒネは使用しないほうが望ましいとされるが、減量して慎重に使うことは有効であることも多い。呼吸困難への効果はモルヒネがやはり優れている。
自尿がない、もしくは透析患者ではモルヒネは溜まっていくので原則禁忌で、肝代謝のフェンタニルも考慮する」
〇呼吸困難への強さの順番
①モルヒネ
②オキファスト
③フェンタニル
効果があればあえてモルヒネに変えなくても良い。
呼吸数は20台ぐらいにできると、ご家族も落ち着いて見ていられることが多い
緩和ケアのプライマリーアウトカムは患者の症状・QOL。
家族の満足度も大切(家族は第二の患者である)
〇症状が強く鎮静を考慮する時に考えたいこと。
本人が意思表示できなければ代理意思決定者・医療スタッフと相談して決定するが、声がもともと出せない。認知症などの患者さんの鎮静の可否は、本人の意思確認が非常に難しい。
セレネース+サイレースなど、ほかの方法も常に考えたい。
緩和の状態で皮下点滴で投与できないのは、概ねアセリオ・ロピオンの鎮痛薬のみ。ステロイドやセレネースも皮下で投与可能。
〇コミュニケーションが難しく予後予測が短い患者さん。
身の置き所がなさそうにしている場合に、がんの症状が辛いのか、死の兆候を示唆する死前せん妄なのかの判別は難しい。
モルヒネのレスキューを試して落ち着くようなら、症状が辛い可能性は高くなる。
〇ステロイドの使用法
漸減法・漸増法がある。すぐに症状を抑えたくて時間がない場合は漸減法、予後が月単位の方の食欲不振などには漸増法を用いることが多い。
リンデロンまたはデカドロン4mg錠の採用がない場合、2mgを内服しようとすると食欲不振の方に0.5mg錠を4錠も飲ませることになる。内服量は嚥下状態や全体像も捉えながら判断したい。
本日は症例カンファでした。
若年女性の有痛性片側性下腿浮腫の症例でした。
片側性下腿浮腫では、DVT、感染、炎症(ベーカー嚢胞破裂)を考える。
身体所見が大切で、局在していない、発赤が乏しい場合は、感染よりもDVTを積極的に考える。
2-point echoが陰性でもDVTの事前確率が高いのであれば、積極的にwhole echoを行うべきなど、学びが多かったです。
また妊婦のDVTには、ワーファリン、DOACは催奇形性の問題で使用すべきではなく、ヘパリンのみ使用可能と学びました。
以下、感想
日本の黒論文として有名な論文を読んでみようという趣旨。
普通に読んでみましたが、介入、アウトカム、PROBE法がネックかなと思いました
primary outcomeが複合エンドポイントですが、死亡率などのHard outcomeに差が出ておらず、狭心症による入院という医師の主観が入る項目で優位差を出しています。
PROBE法を使用していることを考えれば、信頼性に欠けると思いました。
また、例の疑惑を知らなくても、冠動脈疾患と心不全がある患者の第1選択薬はACE-Iなので、ACE-Iとの比較が知りたいところです。
いずれにせよ、このRCTだけでACE-Iではなく、バルサルタンを使おうとはならないと感じました。
ただ、普通に読むだけでは、意図的な改ざん を疑うことは不可能だと思います。
いずれにせよ、ひとつのRCTだけで臨床的な判断をすべきではないという教訓になると思います。